摩訶不思議な米国債パート2(2009.06.13)

http://www.spiegel.de/international/zeitgeist/0,1518,630158,00.html
さて13兆円相当の米国債の続きである。とうとう、ドイツを代表する高級誌シュピーゲルでも取り上げられた。内容には新味が無いが。

http://www.deadcatsbouncing.com/articles/20090612
上 のサイトは会員制のため全部、読めないが昨日私が書いたことを裏付けてくれている。まずA couple of Asians carrying Japanese passports、日本のパスポートを所有するアジア人二人とある。つまり上のサイトは少なくとも13兆円相当の米国債をスイスに運び込もうとしたのは 日本人ではないと考えているようだ。そして昨日、私が書いたベアラー債権であることも確認してくれている。上記サイトによると1960年代後期までFRB はそうした高額ベアラー米国債を発行していたそうだ。 ちなみに日本で海外旅行が解禁されたのが1964年。1970年になり、ようやく海外に持ち出せるドルの額が千ドルになった。つまり100万円である。つ まりベアラー債が禁止される前に日本が13兆円相当の米国債を保有するなど夢のまた夢なのだ。だがベアラー債は2008年にシンガポールでも2つ現れてお り、確認したところこの10億ドル相当のベアラー債に関するFRBからの受領書にはベン・バーナンキの署名があったという。つまり日本には無い可能性が高 いが、「他国」が保有していた可能性はあるのだ。

この事件には中国の影が見え隠れする。多くの人が誤解しているが、この事件を最初に報じたのはイタリア・メディアではない、アジア・タイムズという香港系の陰謀論がかったサイトである。
http://hotair.com/archives/2009/06/12/billions-in-us-bonds-seized-in-smuggling-operation/

First mystery: why has this gone almost completely unnoticed this week?  Asia Times reported it first, and it was confirmed by the Italian news agency Adnkronos and Business Insider
最初の不思議は何故この事件が1週間も気付かれなかったかだ。最初に報道したのはアジア・タイムズでイタリアの通信社AdnkronosとBusiness Insiderがその報道を確認した。

何故、イタリア国内でおきた事件を最初に報道したのが香港ベースの中国系サイトなのか?

http://hotair.com/archives/2009/06/12/billions-in-us-bonds-seized-in-smuggling-operation/

North Korea has attempted low-rent counterfeiting of $100 bills, which the UN helped hide for a while, but this seems beyond their capabilities ― and potentially a lot more destructive to the US.   It would take quite a bit of support to counterfeit state-to-state bonds, almost certainly requiring some governmental involvement.

北朝鮮が100ドル札を偽造し国連が隠そうとしてきたことは知られている。だが国と国の間でやり取りされる債権を偽造するには、それ以上の技術、恐らく政府の関与が必要だろう。

ちなみに現時点でイタリア政府当局は押収した米国債の真偽を確認するために現物をアメリカに送って返事待ちだというが、そうした高度な印刷技術を持っているのはどこか?日本、イタリアを含む欧州、そして中国と韓国である。現時点でわかっているのは、ここまでだ。