明治維新と鳩山民主党
(2009.09.13)

まず私は歴史を全く勉強した事がないのをお断りしておく。興味が持てないからだ。従って、以下の文章は全くの勘違いかも知れない。その場合は笑って無視していただきたい。

私 は高校生の頃から明治維新に疑問を持っていた。それは非常に素朴な疑問なのだが、一体誰が明治維新をファイナンスしたかである。明治維新が何であったにせ よ、壮大な規模の社会変革であったのは確かであり、そうした社会変革はお金がかかるものだ。一体、誰が明治政府に資金提供をしたかである。薩長の密貿易の あがりとか英国の支援(?)は明治維新を可能にするほど巨大だったのか?とてもありそうにない。また、当時の政府が国債を発行してもそれを買うような外国 資本がいたとも思えない。

となると明治維新は国内資本によりファイナンスされた訳だ。ところが江戸幕府が滅びた理由の1つが財政の困窮 だった訳で、幕府から権力を引き継いだ明治政府に資金があったとは思えない。徴税権や紙幣発行特権(シニョリッジ)はあっただろうが、当時の日本では明治 維新をファイナンスできるほどお金が溢れていたのだろうか?

ここでの私の答えは大坂商人である(大坂というのは大阪の古い表記)。江戸時代最大の富豪は鴻池だった。

http://www.daibi.jp/html/daibi/histry2.html
大阪美術倶楽部なる組織のサイトから引用すると

嘉永7年(1854)には長者番付の最高位で東の大関となり、「日本の富の七分は大阪にあり、大阪の富の八分は今橋にあり」と言われるほどの財を成した。( 注:今橋は鴻池本店の所在地である)。

ところが

明治4年廃藩置県が断行され町人より大名への貸付金は帳消しされ、当時76藩と取引のあった鴻池の損失は莫大であった。

この記述を見る限り、大阪商人が保有していた債券は強制的に無効化された。簡単に言えば債務不履行である。つまり豪商から強制的に没収された債権が明治維新の財源だったようだ。つまり明治維新をファイナンスしたのは主として大坂の豪商の富だった。

三 菱、三井、住友などは、この激変期を生き延びた、だが人材に恵まれなかった鴻池は没落していったようだ。だが、普通に考えて日本の富の半分を所有するほど の富豪なら自前の「軍隊」を整備するのではなかろうか?欧米なら確実にそうなるだろう。そうならなかったのは豊臣秀吉の刀狩りに始まる民間武装の取り締ま りがあったからだろう。つまり鴻池は莫大な富を持っていたが、幕府の制度により私兵を持つことができず、廃藩置県の際に抵抗する術がなかった。

ここまでが前振りであり、ここから先は衆議院選挙で大勝した民主党政権と世界の関わりである。とりあえず俯瞰図を示すと

財政的に疲弊した江戸幕府  ←→      財政的に疲弊したアメリカ政府

富を持つが軍事力にかける大坂 ←→  世界最大の債権国でありながら、円建て資産を守るのに必要な自前の軍備を持たない日本

刀狩りにより私兵を持てない豪商 ←→  憲法9条により軍事行動を縛られている状態での日本国民と企業

と いう風だ。つまり、衆議院選挙で民主党が大勝したことで「2回目の明治維新」が世界規模で始まったと考えているのだ。「2回目の明治維新」はおおいに結構なのだが、 今回日本に割り振られた役割は大坂の豪商である。つまり財産没収である。こんな「2回目の明治維新」など要らないと考え、私は麻生自民党に投票したのだ が、瓦版屋により「大坂豪商は悪党集団である」という集団洗脳が執拗に行われた。その結果かどうか自民は大敗し民主内閣が数日後に始まろうとしている。私 は「2回目の明治維新」が失敗に終わることをひたすら祈り期待する。

一応、私は旧長州藩にあたる土地に生まれ育ち現在も住んでいるのだが、私の「明治維新解釈」は間違っているのだろうか?いや間違いであって欲しいのだが・・・