新聞の無謬性(笑)

2chなどではよく「朝日新聞で正しいのは日付だけだ」という主張が成される。だが、それは買いかぶりである。日付を間違えることも私がいた頃は数年に1回くらいの頻度であった。

何 故、日付のように基本的な部分で間違いが出るかというと印刷局がいい加減だからだ。当時は鉛の活字を拾っていたのだが、彼らは誤植とかは全て編集校閲ない しは広告校閲が見つけるものと考えており、人によってはとりあえず活字を組んで試し刷りを配れば、直るという考えで仕事をしているからだ。だが校閲もまさ か日付を間違えて組むとは考えないらしく、ごく希に誰も気がつかないまま印刷が開始され、発送された。だが、そうしたミスは1時間内に誰かが気付き、慌て て輪転機を止めて刷り直すことになる。気付くのが遅い場合は本当に配達された。実際、退職した元新聞社社員でそうした日付が間違った新聞を記念品として保 有している人は相当数いるだろう。

という訳で、朝日新聞に限らず、新聞紙面で絶対、正しい部分はどこにもない。だがこれまで誰もそうした内部事情をばらさなかった為に「朝日新聞も日付くらいは正しいだろう」という間違った考えが広まった。それは結局、メディアの隠蔽体質があるからだ。

もっ とスゴイ話も聞いたことがある。それは株の話をしている時に、上司がポロッと喋った「黒い噂」である。その噂とは何かというと朝日新聞大阪本社編集局経済 部の記者が部長をはじめ全員が株にはまった。その内に自分の持ち株が下がった経済部記者はその株の「好材料」を書きだした。そうした行為がかなりの間、続 いたらしい。だが、さすがに読者から苦情が殺到し、経済部に内部調査が入り、この事件が社内では知られるようになった。だが、いまさら謝罪記事も出せず、 結局すべてウヤムヤにされた。捏造記事を書いた記者は全て地方に飛ばされ、半年後には大阪本社経済部は全ての記者とスタッフが入れ替わったという。

私 は、その事件を直接経験してないので、どこまで正確なのかは不明だが、個人的感想を言えば十分ありうる話だと思う。何故なら広告でも出社して一番で、会社 の電話を使い証券会社に注文を出す人が数人いたからだ。そして、こうした事件が未だに世間的には知られてないということは完璧に情報がもみ消された訳だ。 私には新聞の無謬性など何かの悪い冗談にしか思えない。

今回の衆議院選挙にいたるまでの麻生自民党叩きと日本民主党持ち上げは、元新聞社 社員の私が見ても異様だった。ホッケを焼いて食べるか煮て食べるかは、政府の金融財政政策より重視して報道されるべき事柄か?だが現実には「ホッケを煮て 食べるような政治家は「素質」がない」という狂気の主張がメディアで繰り広げられた。何故、そういう異常事態がおきたかは明確にはわからない。私も新聞社 を辞めてずいぶん経つからだ。

残念ながら、そうしたメディアを育てたのは自由民主党である。各社の社屋地がどのように取得されたかを調べ てみるといい。ほとんどの場合、国有地が適正地価よりはるかに格安で払い下げられている。つまり偏向メディアの財政基盤を作ったのは自民党である。また押 し紙などの問題を知りながら放置したのも自民党である。偏向報道をきちんと正すように行政指導しなかったのも自民党である。麻生さんには気の毒な話だが、 自由民主党のメディアへの対応は明らかに甘かった。

自民党は飼い犬と思っていたのか、あるいは何らかの利権構造がありメスを入れられなかったのかは私にもわからない。だが今のメディアは新聞・TVを問わず狂犬としか言いようがない。残念ながら今の日本には狂犬を取り押さえる番人がいない。

これ以上の犠牲者が出る前に狂犬は「射殺」されるべきと思うのは私だけだろうか?