読売新聞はどこまで精神障害者を馬鹿にすれば気がすむのか?
2009.12.04

引用
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091127-OYT1T00801.htm

政府の行政刷新会議による「事業仕分け」の最終日となった27日、会場の国立印刷局職員用体育館(東京都新宿区)に、ミュージシャンの内田裕也さん(70)が姿を見せ、仕分けの様子を熱心に聞き入った。

  午前8時すぎから一般傍聴者の列に並んだという内田さんは、紙幣の印刷業務に関する仕分け作業などを傍聴。「海外に比べ、日本のミュージシャンは政治への 関心が薄い。自分の行動で、若い人たちに何か感じてもらえればうれしい」と話し、「ぜひ仕分け人にミュージシャンや芸術家も入れてほしい」と注文もつけ た。
(2009年11月27日15時43分  読売新聞)

引用終わり

何か、この文章を読んで違和感を覚えた。その内に気がついたのだが内田裕也は確か昔、暴行障害事件をおこしたはずだ。

引用
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%94%B0%E8%A3%95%E4%B9%9F

内田 裕也(うちだ ゆうや、本名:内田雄也(読み同じ)、1939年11月17日 - )は日本のミュージシャン(ロックンローラー)、俳優である。夫人は女優の樹木希林。娘は内田也哉子。また、内田也哉子と結婚した本木雅弘は娘婿にあたる。

短 気な気質から、フラワー・トラベリン・バンドの頃の逸話として、日比谷野外音楽堂でのライヴ中にメンバー(ドラム)を椅子からステージ下へ蹴り落とすなど の姿もみられた。加えて、音楽に関しても厳しく、リハーサル時に機材へクレームをつけるレイ・チャールズを殴ったり、ルー・リードに「日本人をナメるな」 と啖呵を切ったり、「鏡に映った自分の顔が笑っていた」のに腹が立って鏡張りのホテルの部屋を破壊して拳を血まみれにするなど、その類のエピソードには事 欠かない。国内のアーティストに目を向けようとしないという理由で、包丁を手にウドー音楽事務所に押し入り暴れるなど、警察沙汰になるトラブルを数度起こ している

引用終わり

普通、こういう人はヤクザと言いませんか、読売新聞さん?レイ・チャールズと言えば盲目の黒人歌手・ピアニストでまだ黒人(アフリカ系アメリカ人)に公民権が無い頃から音楽活動を行い、偉大な業績を打ち立てた人ですよ?いくつか指摘したいが

1.昔、日本のコンサートでのPA(音楽拡声装置)がアメリカよりはるかに劣っていた時代があった
2.盲目である以上、コンサートの途中でセッティングを変更するとか難しいからPAに対する注文がうるさくても当然である
3.そもそも盲人、目が見えない人を殴るというのは幼稚園児に大人が暴力をふるうレベルの卑劣な行為であり、二度とステージに立たせるべきではない
4.黒人への人種差別感情がすけて見える(白人であるルー・リードは殴っていない)

音楽生命を絶たれて当然のレベルの人がたまたま民主党の仕分けに現れると読売は好意的に記事にするのだ。盲目の黒人を殴る人でも民主党支持なら読売的には「目覚めた市民」あるいは「ロック代表の意見」らしいのだ。ところで今日、以下の読売記事を見た。

引用
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091204-OYT1T00608.htm

【ニューヨーク=吉形祐司】米国の歌手スティービー・ワンダーさん(59)が3日、国連平和大使に任命され、国連本部で記者会見した。

  身体障害者への理解を深めるため、国連の活動に協力する。目が不自由なワンダーさんは、「歌であれ、トークであれ、作曲であれ、神様の贈り物である声が生 かせることを光栄に思う」と述べ、「(障害者について)語り、歌うつもりだ。必要ならどこにでも足を運ぶ」と抱負を語った(略)。

 「国 際身体障害者の日」の同日、ワンダーさんは国連本部の式典であいさつする予定だったが、直前に火災警報が誤作動して全員が避難する一幕もあった。警報音を 聞いて「新しい曲がひらめきそうだ」とジョークを飛ばし、場を和ませていた。国連平和大使は11人目。ケニアの女性環境活動家で、ノーベル平和賞受賞者の ワンガリ・マータイさん(69)も近く任命される予定。
(2009年12月4日12時28分  読売新聞)

引用終わり

国際身体障害者の日?そんな日はありませんが。
引用
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5gz6eEVm
GX6X7ZT4XJY2LjPPTDsigD9CC1SG80
Stevie Wonder has hot debut as UN peace envoy
By EDITH M. LEDERER (AP) – 13 hours ago

UNITED NATIONS ― Pop star Stevie Wonder had a hotter debut Thursday as a U.N. peace envoy than he expected.

Ban chose the International Day of Persons with Disabilities to introduce Wonder, who has won 25 Grammy Awards, as the 11th U.N. Messenger of Peace.

引用終わり

上のAPの記事が述べているように国連が制定しているのはInternational Day of Persons with Disabilitiesである。ではInternational Day of Persons with Disabilitiesとは何かというと何らかの障害を持つ人への意識を高める日である。下のURLに詳しく書いてあるが、身体、知的、精神障害者その 他、障害を持つ人全てを対象にした日である。

http://www.aarogya.com/index.php?option=com_content&task=view&id=2058&Itemid=2113
International Day of Persons with Disability

A brief history of this Day: The Day was initially proclaimed in 1992 to commemorate the anniversary of the World Program of Action concerning Persons with Disability

More than half a billion persons are disabled as a result of mental, physical or sensory impairment
10億の半分をこえる人たちが、精神・身体・知覚での傷害の結果として能力を損なわれている。

国 際身体障害者の日と読売は書いているが、グーグル・ニュースで見る限り、他のメディアは全て国際障害者の日としていた。そして国連の定義を見ても「傷害の 結果として能力を損なわれている人の日」というのが正確な翻訳だろう。何故、読売は国連用語を歪めてまで知的および精神障害者を差別するのか?

と ころでスティービー・ワンダーは盲目黒人歌手・ピアニストである。その先駆者はレイ・チャールズである。そのレイ・チャールズを殴った内田裕也を(恐らく 民主党の仕分けに興味を持ち会場まで来たという理由で)好意的に記事にするのは社会の良識にあっているのでしょうか?明らかにおかしいと私は思う。スティービー・ワンダーは盲人の黒人を殴る「ロック 代表」を持ち上げる新聞に取り上げられて嬉しいだろうか?

最近の読売新聞の論調は異様だと私は思う・・・・