何が白人を白人たらしめているのか?

私の皮膚 は日本人の平均より白い。実際、女性たちから「何か特別なサプリを取ってるんですか?」と訊かれたこともある。恐らく彼女たちは私の肌が白くスベスベなの に嫉妬したのだと思う。オマケに私は非常に毛深い。手も足も毛だらけだ。一箇所だけ、最近になって毛が少なくなってきている部分があるが、それは気にしな いことにしている。肌が白く毛深いというのはアイヌの特徴なので、幾分かはアイヌの血が入っているのだろう。これは生活保護をよこせと要求しているのでは ないので、そこの政府関係者のかた、気を使わないで下さい(笑)。

だが女性ならともかく肌の白い男性というのは別に優位な訳でも何でも無 い。特に顔が整形前のヨン様に少しピカソ・タッチを加えた抽象美にあふれているためにハッキリ言えばもてない。日本人女性がアブストラクトな美術を理解し ないというのは非常に残念な話だ。「アンコウが美味い」というのをご存知ないらしい(笑)。

という訳で私は一部の秋田人ほどではないが自 分の皮膚が白いことは十分、理解していた。で、ある日のアメリカ人との議論なのだが皮膚の色の話になった。「白人は自分たちの皮膚が白いというが、実際は 薄いピンクだ」と私は主張した。だが彼らはあまり納得して無いようだった。「オマエのスキン・カラーとの比較において白い」と答えた男がいたので私はシャ ツをまくり上腕を出して「じゃあ、比較しようじゃないか。オレの肌の色が黄色でオマエの肌の色が白とオマエには見えるのか?」と言った。彼はしばらく黙っ た後に「オマエは自分の皮膚の色は何色だと思っているんだ?」と訊いた。私が「褐色がかったピンクだ」と答えると彼は頭を振り「違う、我々の基準ではそう いう肌の色を黄色と言うんだ」と主張した。そう言われると確かに彼の腕の色よりは色がついて見えた。なお、これは別に感情的な議論をした訳ではない。私は 白人コンプレックスは持っていない。

ここらは結局、皮膚の色において何が白なのか何が黄色なのか、何が黒なのかが定義されてないから上の ような行き違いがおきるのだ。それを言い出せば日本人は太陽は赤だと思っているが白人は太陽は黄色だと思っているという根本的な認識ギャップがある。これ は英語のプロにはわりと知られた話だ。カミュの不条理とかを想起される方もいるだろう。では太陽の色は本当は何かというと私が観察した限り、白のようだ。 つまり日本人も白人も間違っている。

最近、アメリカのニュース・サイトを除くとTea PartyとかWhite  Supremacistという表現をよく見るようになった。Tea Partyに関しては、よく判らない部分があるが、アメリカにおいてネオナチ的な白人 優越主義者が勢力を拡大しているのは事実のようだ。ところが英語wikiでWhite Supremacistの記事を読んだが、白人と黒人の違いしか書 いておらず日本人を含むアジア人はどう見なされているのかわからなかった。

大体、現代文明というのは白人文化の延長線上にあるのだろう か?これは明確に違うと私は思う。日本人は微積分をヨーロッパとほぼ同じ時期に独自に「発見」している。いわゆる和算だ。また世界最初の先物市場は大坂堂 島の米市場だ。ここにおいて、ヘッジとして先物という概念が導入された。具体的には、木の板を置くことで先物買いないしは売りポジションを作った。その伝 統は今でも日経平均やトピックス先物を枚で数えるという形で残っている。

そして世界中の全てのデリバティブは先物の概念を基礎としてい る。つまりデリバティブを最初に作り活用したのは日本人だ。そうした事実を知る知的なWhite Supremacistは日本人やアジア人をどう扱って 良いのか決めかねているようだというのが私の現状分析である。

結局のところ、日本に民主党を支持する愚民が溢れているようにアメリカにおいても白人は他の人種に比べ根源的に優れていると考える人たちがいる。それは日米に情報弱者がたくさん居るということを証明しているに過ぎないと私は考える。