カリフォルニアの悪夢

日本の国家破産は15年 以上、毎日のように言われてきたが、今までのところ長期金利は下がる一方だ。他方で夕張はあっというまに債務不履行をおこし財政再建団体になった。その理 由は、夕張が発行している地方債市場が小さいから「破産ビジネス」として美味しくないからだと私は思っている。

ところで英語ニュースではずっと話題になっていたカリフォルニア州の財政危機はさらに深まったようだ。

引用

http://www.latimes.com/news/local/la-me-state-budget-20100504,0,680610.story
 
May 4, 2010

State tax collections plummeted unexpectedly in April, wiping out months of steady gains that legislators hoped would ease their budget troubles and restore California's economy faster than experts predicted.

Such hope is now fading fast.

Revenue for April, the biggest revenue month because it is when most Californians pay their taxes, lagged projections by nearly 30% ― roughly $3 billion, according to state officials. The drop was steep enough to erase improvements recorded in each of the four previous months.

The April collections came almost entirely from personal income taxes. Most corporate and sales taxes have not yet been reported. If they, too, come in below projections, the state's budget problem would grow worse.

The decline sets Sacramento back as next month's deadline for passing a budget approaches. Lawmakers face a deficit of $18.6 billion ― about 20% of general fund spending ― with no easy options left for addressing it, as they have already cut state services severely and temporarily raised income, sales and vehicle taxes.

引用終わり

4月のカリフォルニア州の税収が30%の落ち込みを見せたという。これまでの月では税収が上がっ ていた。そのトレンドが継続するという期待とカリフォルニア州の予算削減により危機回避されてきたと私は理解しているが、30%も落ち込むようでは、格下 げ/財政破綻がはっきり見えてきたように思える。

日本と同じでカリフォルニア州在住者が個人収入を申告する最大の月が4月だそうだが、その4月が30%減ではお先真っ暗である。今日すぐに格下げがあるとは思えないがカリフォルニア州の財政危機は深まることはあっても解決することは無さそうだ。

http://www.afrobossa.sakura.ne.jp/view/view228.html

上でで書いてるようにLAの財政危機もある。こちらは明日、5月5日に大きな支払いがある。

何か日本のメディア報道はバランスが取れてないように思える。カリフォルニア州の経済規模は世界8位である。しかも日本よりはるかに緊迫した情勢にある。だが新聞やTVは相も変わらず日本の国家破産ばかり取り上げている。

個人的には夕張は雑誌などでは報道されていたが、ある日、突然に逝った印象を持っている。カリフォルニアもそうなるのかも知れない。だが、そうなったら、「あのカリフォルニアですら財政破綻した、日本の国家破産は避けられない」というコメントが溢れるのだろう。

日本の国家破産を煽ることで一体、誰が得をしているのか?私は大きな疑問を持つのだった。