株は上がる物だと鼻さんは言った
投資系サイトをのぞくと「200万を半年で1億に!ジェイコム男の手法」といった広告バナーをよく見る。私には全く不可能に思える。逆に1億円を半年で200万にするのなら自信があるのだが(笑)。
と ころで私が2ch市況板先物オプション・スレに参加し始めた2007年頃、鼻さんという良コテがいた。この人は1億円の金融資産を運営していたが、大物ぶ らず謙虚でユーモアのセンスのあるコテハンだった。問題は鼻さんの世界経済問題の認識力が高すぎる点にあった。鼻さんはサブプライム以降の世界経済に発生 した不良債権を考え、ひたすら売りにこだわった。ところがゴールドマン・サックスを中心に短期的には企業業績が上向くという視点から指数を買い上げる筋が あった。鼻さんとリッチモンド連邦銀行総裁(豊中在住)はひたすら売りにこだわったのだが、GSを中心にした「インチキ」には勝てず資産をひたすら減らし ていった。
鼻さんの金融資産が1億から大きく減った頃、鼻さんは意味深な発言をした。それは何かというと「オレは間違っていた。株という のは基本的に上がるものなんだ」というものだった。鼻さんは自分の新しい確信に従い、先物を買いATMプットを売った。その次の日にNYで大暴落があり鼻 さんは先物オプション・スレからは消えた。一応、下のような証言もある。
引用
118 名前:名無しさん@大変な事がおきました mailto:sage [2010/05/29(土) 10:07:56 ID:5Jg/mwcZ]
資金32万を先物口座に入れました。
オプションを恐る恐るですが、取引してみようと前から思っていました。
そして先日6C10000コールを70円で1枚購入しました。
今のところ5万程利益がでてますが・・・。
かのリーマンショックの時、市況1コテの「鼻さん」はMSQ持ち越しして
一晩でマイナス1億になっていたのを見ました・・・(鼻さんの松井証券口座up画像アリ。
その日を最後に鼻さんはいなくなった)
引用終わり
プッ トを買うのも売るのも自己責任であり鼻さんの判断を擁護する気は全くない。もし鼻さんがATMプットを売った次の日にNYが300円でも上がれば鼻さんは 数千万の利益を得たのだから。だが何故、鼻さんは株は基本として上がる物だと考えるようになったかには興味があった。何故なら、先物やオプションの知識は 無かったが鼻さんの取引センス/金融センスは素晴らしかったからだ。
ちなみにオプション価格決定で使用されるブラック・ショールズ式は株 価はランダム・ウォークをすることを前提にしている。ランダム・ウォークというと難しく聞こえるが要するに乱数であり丁半博打である。だが鼻さんの言葉は ずっと私の頭の中に残っていた。何故なら、私は鼻さんがATMプットを売り、翌日の暴落の際に成り行きで損切りをして数千万の損を出し退場するところをリ アルタイムで見たからだ。
で、何故、株や指数は基本的に上がるものなのか?これは今でも理由はわからない。もし理由があるなら心理学的な ものだろうと思う。人間には所有欲がある。どんなに経済状況が悪化しても誰かは金を持っている。そうした人は儲かるかどうかに関係なく、「不当に安くなっ た株」を所有したいと思うだろう。つまり金融とか経済の問題ではなく人間の心理学である。所有欲と言っても良いし支配欲あるいは権力志向でも良いのだが、 どんな状況でも誰かは資金を持っており、そうした人々に所有欲がある限り「不可解な株価の上昇」はこれから何度もおきるだろう。鼻さんの真意は不明だが、 私はそう理解した。その理解は基本的に正しいと思う。ただタイミングが悪かった、それだけである。
追記
3.期近の買いを利確する(時間が経つほど損が出る)
4.期先のCall売りのγとベガに相当するPutを買う
5.Δを先物でヘッジする
6.必要に応じてバックスプレッドを作りベガ・ヘッジする
前 のエントリーでたまたま(笑)一部掲載された部分の解説をしておこう。これはショート・カレンダー・ストラドルの解説である。ショート・カレンダー・スト ラドルあるいはWリバース・カレンダーと解釈しても良いが、この戦略では必ず片方に「損」が出る(あるいはITMで流動性が乏しくポジ解消が難しくな る)。ここでは原資産(日経平均)が500円上がりCallサイトで損が出ていると仮定する。この時にOTMのCallを買ってヘッジをするのは最悪の選 択だ。そうするくらいなら放置するか損切ったほうが良い。ここではむしろ安くなったPutを買い、γとベガをヘッジすべきと私は考える。その上で先物(ミ ニ)を使いΔヘッジをするなら、よほどのことが無い限り微損で終わると考える。だが、この考えは疑似先物(疑似合成先物)が理解できないと何故、損が出な いのか理解できないのではないかと思う。理解できる人が使えば「良い戦略」になると思う。別に勧めてはいない。
オプションで利益が出ない 最大の理由はθへのこだわりにあると私は考える。θ信者は、日経平均が動かなくても時間が経過しないことはないと言う。だが、問題は現実のオプション価格 がBS式に従わない点にある。そして私の「理論」によるとθというのは時間経過ではなくマーケット・メーカー/市場参加者が保有オプションの安売り合戦を 始めることでおきる。ならθを完璧に無視して、Δに賭けるべきと最近の私は考えている。そしてΔにかけるベストな手法の1つはショート・カレンダー・スト ラドルあるいはWリバース・カレンダーではないだろうか?
いずれにせよ大きな損は出ないので試すに値する戦略だ。
投資系サイトをのぞくと「200万を半年で1億に!ジェイコム男の手法」といった広告バナーをよく見る。私には全く不可能に思える。逆に1億円を半年で200万にするのなら自信があるのだが(笑)。
と ころで私が2ch市況板先物オプション・スレに参加し始めた2007年頃、鼻さんという良コテがいた。この人は1億円の金融資産を運営していたが、大物ぶ らず謙虚でユーモアのセンスのあるコテハンだった。問題は鼻さんの世界経済問題の認識力が高すぎる点にあった。鼻さんはサブプライム以降の世界経済に発生 した不良債権を考え、ひたすら売りにこだわった。ところがゴールドマン・サックスを中心に短期的には企業業績が上向くという視点から指数を買い上げる筋が あった。鼻さんとリッチモンド連邦銀行総裁(豊中在住)はひたすら売りにこだわったのだが、GSを中心にした「インチキ」には勝てず資産をひたすら減らし ていった。
鼻さんの金融資産が1億から大きく減った頃、鼻さんは意味深な発言をした。それは何かというと「オレは間違っていた。株という のは基本的に上がるものなんだ」というものだった。鼻さんは自分の新しい確信に従い、先物を買いATMプットを売った。その次の日にNYで大暴落があり鼻 さんは先物オプション・スレからは消えた。一応、下のような証言もある。
引用
118 名前:名無しさん@大変な事がおきました mailto:sage [2010/05/29(土) 10:07:56 ID:5Jg/mwcZ]
資金32万を先物口座に入れました。
オプションを恐る恐るですが、取引してみようと前から思っていました。
そして先日6C10000コールを70円で1枚購入しました。
今のところ5万程利益がでてますが・・・。
かのリーマンショックの時、市況1コテの「鼻さん」はMSQ持ち越しして
一晩でマイナス1億になっていたのを見ました・・・(鼻さんの松井証券口座up画像アリ。
その日を最後に鼻さんはいなくなった)
引用終わり
プッ トを買うのも売るのも自己責任であり鼻さんの判断を擁護する気は全くない。もし鼻さんがATMプットを売った次の日にNYが300円でも上がれば鼻さんは 数千万の利益を得たのだから。だが何故、鼻さんは株は基本として上がる物だと考えるようになったかには興味があった。何故なら、先物やオプションの知識は 無かったが鼻さんの取引センス/金融センスは素晴らしかったからだ。
ちなみにオプション価格決定で使用されるブラック・ショールズ式は株 価はランダム・ウォークをすることを前提にしている。ランダム・ウォークというと難しく聞こえるが要するに乱数であり丁半博打である。だが鼻さんの言葉は ずっと私の頭の中に残っていた。何故なら、私は鼻さんがATMプットを売り、翌日の暴落の際に成り行きで損切りをして数千万の損を出し退場するところをリ アルタイムで見たからだ。
で、何故、株や指数は基本的に上がるものなのか?これは今でも理由はわからない。もし理由があるなら心理学的な ものだろうと思う。人間には所有欲がある。どんなに経済状況が悪化しても誰かは金を持っている。そうした人は儲かるかどうかに関係なく、「不当に安くなっ た株」を所有したいと思うだろう。つまり金融とか経済の問題ではなく人間の心理学である。所有欲と言っても良いし支配欲あるいは権力志向でも良いのだが、 どんな状況でも誰かは資金を持っており、そうした人々に所有欲がある限り「不可解な株価の上昇」はこれから何度もおきるだろう。鼻さんの真意は不明だが、 私はそう理解した。その理解は基本的に正しいと思う。ただタイミングが悪かった、それだけである。
追記
3.期近の買いを利確する(時間が経つほど損が出る)
4.期先のCall売りのγとベガに相当するPutを買う
5.Δを先物でヘッジする
6.必要に応じてバックスプレッドを作りベガ・ヘッジする
前 のエントリーでたまたま(笑)一部掲載された部分の解説をしておこう。これはショート・カレンダー・ストラドルの解説である。ショート・カレンダー・スト ラドルあるいはWリバース・カレンダーと解釈しても良いが、この戦略では必ず片方に「損」が出る(あるいはITMで流動性が乏しくポジ解消が難しくな る)。ここでは原資産(日経平均)が500円上がりCallサイトで損が出ていると仮定する。この時にOTMのCallを買ってヘッジをするのは最悪の選 択だ。そうするくらいなら放置するか損切ったほうが良い。ここではむしろ安くなったPutを買い、γとベガをヘッジすべきと私は考える。その上で先物(ミ ニ)を使いΔヘッジをするなら、よほどのことが無い限り微損で終わると考える。だが、この考えは疑似先物(疑似合成先物)が理解できないと何故、損が出な いのか理解できないのではないかと思う。理解できる人が使えば「良い戦略」になると思う。別に勧めてはいない。
オプションで利益が出ない 最大の理由はθへのこだわりにあると私は考える。θ信者は、日経平均が動かなくても時間が経過しないことはないと言う。だが、問題は現実のオプション価格 がBS式に従わない点にある。そして私の「理論」によるとθというのは時間経過ではなくマーケット・メーカー/市場参加者が保有オプションの安売り合戦を 始めることでおきる。ならθを完璧に無視して、Δに賭けるべきと最近の私は考えている。そしてΔにかけるベストな手法の1つはショート・カレンダー・スト ラドルあるいはWリバース・カレンダーではないだろうか?
いずれにせよ大きな損は出ないので試すに値する戦略だ。