上杉隆氏を巡るさらなる疑問
2010.08.27

引用

http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4344980883/ref=cm_cr_dp_all_helpful?ie=UTF8
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カスタマーレビュー
ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)
 
なかなかの問題提起, 2010/5/4
By  mfhty (和歌山県) - レビューをすべて見る

主な論点は次のとおり。

(1) 日本の新聞記者は欧米の通信社的な仕事しかしていない。すなわち、事実を伝えるストレート・ニュースの取材にとどまっており、論説記事が書けない。

(2) 新聞・NHKは権力に寄り添っている。個々の記者は、批判記事を書いても評価されず、逆に政治家との関係が悪くなると出世に響くので、批判記事を書かなくなる。

(3) 記者クラブの加盟社は権力に対する批判記事を書かない。一方、記者クラブは非加盟のジャーナリズムの取材を妨害する役割を果たしている。このような閉鎖的な記者クラブ運営が、日本のジャーナリズムの権力への監視機能を阻害している。

(4) 日本のマスコミは誤報を認めようとしない。誤報の原因究明を徹底的に行い、読者に報告するニューヨーク・タイムズと好対照である。

引用終わり

ところでNYタイムズの日本を巡る誤報としては「日本人は人肉を食べる」というものがある。書いたのはピュリッツアー賞を受けたニコラス・クリストフである。そこで私は、この記事は一体、どうなったのか調べてみることにした。私が予想していたのは

1.原文のままデータベースに残り、訂正(correction)は一切、無い
2.原文のままデータベースに残り、何らかの訂正がされている

と ころが私が調べた範囲では、いくら検索しても、該当記事が出てこないのだ。author: nicholas kristofはハッキリしているのでjapan cannibalismとかmie prefecture、検索ワードを色々変えたが全くヒットしなかった。私の検索ミスでなければ一方的に削除されたよ うだ。

上杉隆氏が賛美する欧米のcorrectionというのは火の気がおさまるまで放置して、一気にデータベースから消去して証拠隠滅 をすることなのか?時期的にみて上杉隆氏が本当にNYTのeditorであったなら上司は、このニコラス・クリストフのはずだが?繰りかえすが私の検索ミ スかも知れない。私は別に自分の主張が正しいとは言ってない。ただ相手がピュリッツアー賞受賞者であろうと、ミスや隠蔽を疑うのは当然だと考える。

参考

引用

 http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20090417

変見自在(第344回) 不払いの勧め(週刊新潮4月23日号)

今 から四代前のニューヨーク・タイムズ東京支局長はニコラス・クリストフといった。天安門事件のとき、たまたま北京支局にいて、そのリポートでピューリッ ツァー賞をとっている。まあ東京支局長をやらせてもいいかなと思える経歴だが、彼が東京で書いた記事は驚きだった。日本人の異質さをほじくっては下品な筆 跡で強調する。行間からは日本人への憎悪すら感じられた。

例えば駆れば、百貨店のエレベーターガールの甲高い声にけちをつけた。インディアンの関の声のように、知性が低いほど声が高いと言われ出したころの話で、彼は「日本の女の地位は低い。だから彼女らは男の歓心を買うために少女っぽい高い声を出すのだ」と定義付ける。

 彼の息子が通っている学校で椅子取りゲームをやった。最後に息子と女の子が残ったが、「女の子は息子に勝ちを譲った。男の慰み物として生きるだけの日本の女は小さいころから男に譲るよう躾けられている」。それなら女の子がゲームの決勝まで勝ち残るわけもなかろうが。

す ぐばれるうそでも米紙には日本人を虚仮にするものなら大目に見る傾向がある、とロサンゼルス・タイムズ紙のサム・ジェムスンは語っていた。それでもクリス トフが一面写真付きで書いた「日本人が人肉を食った」ストーリーは、大目の限界を超えたものだった。掻い摘むと、彼は三重県の田舎町で老兵から「支那の戦 線で十四歳の支那人少年を殺してその肉を食った」との告白を聞き出す。

老兵は「何十年も連れ添った妻にも打ち明けなかった秘密」で、 「たった一切れだったが、今でも悪夢にうなされる」と「枯れ木のような手を震わせた」と。日本人は支那人と違い人肉食の習慣はない。この記事を怪しんだ産 経新聞記者が三重の老人を訪れた。老人はクリストフがきて人肉を食ったかと聞く。否定すると、では噂はどうかと畳みかける。あまりしつこいので中支に駐屯 していたころの話をしてやったという。

「市場に珍しく新鮮な牛肉が出た。滅多にないからと買って、みなで久しぶりのすき焼きをした」

そ こに憲兵がきて何某を知らんか。子供を殺した廉で追っている、という。それで仲間が、もしかしてこの肉はその殺された子をつぶしたのではと冗談を飛ばし た。それほど新鮮だったという意味だ。クリストフはその話のあちこちを適当につまんで「日本兵が十四歳の子供を解体してすき焼きにした」ことにした。子供 の年は彼の閃きか。さすがピューリッツァー賞記者だ。

引用終わり