バーゼルIIIがもたらす世界恐慌
2010.09.07

引用

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT876860720100906

2010年 09月 7日 06:52 JST 

[フ ランクフルト 6日 ロイター] ドイツ銀行協会は6日、バーゼルIIIと呼ばれる新たな銀行規制の実施に向けて、国内大手銀10行は1050億ユーロ (1410億ドル)の追加資本が必要になる可能性があるとの見解を示した。独銀行協会によると、バーゼル委員会は銀行に対し、6%の中核的自己資本 (Tier1)比率を義務付ける見通しで、さらに2%の資本保全バッファー、2%のカウンターシクリカル(景気連動抑制的)資本が適用される見込み。

  中核的自己資本と資本保全バッファー、カウンターシクリカル資本は80%を普通株と内部留保とするよう求められる可能性が高いとしている。主要銀行の多く は10%以上の自己資本比率を有している。しかし独銀行協会のハンス・ヨアヒム・マッセンベルク氏は記者団に対し、多くの銀行にとって新基準への対応は難 しい問題で適合に時間がかかると指摘。銀行課税や金融取引税、企業再編に関する法制度の改正なども検討されていることから、十分な準備期間が必要と主張し た。「(独国内には)資本市場から資金を調達できず、内部留保だけで資本を増強しようとすれば時間がかかる銀行が多く存在する」と述べた。バーゼル委員会 は7日の会合で新基準の最終案をまとめる予定。

引用終わり

9月7日と言えば今日である。欧州時間なので日本の深夜か8日早朝ということになる。上に書いてあることを普通の日本語で言えば

「株のようなリスク資産は売れ、安全な国債を買え」
「中小企業が潰れてもかまわん、融資するな」

(現時点では何がリスク資産と見なされるのかは不明)

こ れにつきる。日本がバブル崩壊後、ずっと苦しんできたのはBIS規制により自己資本比率が上げられていったからと私は理解している。BIS(国際 決済銀行)はIMF(米国系)と違い欧州系であり、欧州による日本への過剰な規制=嫌がらせという私なりの「陰謀論」をずっと信じていたのだが、上の記事 を読むとドイツの金融機関もバーゼルIII でやられそうだ。

まあ、そこで私は思い出すのだ(←最近、想い出してばかりいる。書くことがつきてきたからだな)

す でに書いたが私のゼミの先生も日本での新自由主義経済学リーダーの一人だった。その先生が1970年代後期に「日本の銀行は自己資本が欧米に比べ非常に低 い。さらに大蔵省の護送船団方式に護られて競争をしようという意欲がない。今は良くても日本の銀行は必ずダメになる」という大胆な予測をされた。残念なこ とに、その通りのことがおきた。バーゼルIIIにより世界的な規模の「日本化」がおきるかも知れない・・・

今日、池田信夫氏のブログを5月下旬からずっとパラパラと見ていったがバーゼルIIIについては何も書かれていない。代わりに小沢一郎分析があった。それ、新自由主義と関係ないじゃないかと私は思うのだが?