宗男とアルジェリアと鹿島と文春
2010.09.18

郷原信郎氏が興味深い事を書かれている。なお、これは元広告営業として興味深いと言ってるだけで批判してる訳ではありません(笑)。

引用

http://twitter.com/nobuogohara

早 刷版の吊広告には私の名前があったのですが、不思議なことに、翌日の確定版の吊広告からは消えており、しかも木曜日朝は電車内に文春の吊広告が見当たら ず。 @pandapan123 少なくとも、電車内の吊広告や新聞の宣伝広告には郷原さんはさも金に汚い腹黒い弁護士というイメージ
約10時間前 webから

引用終わり

まず新聞社で早刷りと言えば、朝刊の早い版である。私が業界にいた頃の版立てはどうなっていたかというと

夕刊: 1−4版

統合版:7−10版

朝刊:11版から14版

と なっていたと思う。統合版というのは印刷工場から離れた地域で配布する朝刊と夕刊が混ざった新聞。当然、読む人はあまりいない。夕刊と統合版の間に欠版 (けっぱん)があった。これは昔、カラフトが日本領だった時に、カラフトに届けるための版だったと社内の長老は説明していた。

新聞社で早 刷りと言えば11版を普通、指す。朝日新聞の場合、夜11時頃に印刷されていた。広告には11時半くらいに届いていた。ここで印刷ミスが無いかとかの最終 チェックをした。広告に関する限り、この早刷りをチェックすれば一日の作業はほぼ終わりである。大体、この時間帯はビールを飲んでいたような気がする。

雑 誌の場合は、そうした印刷の切り替えをする必要がない。つまり新聞社的な意味での早版は存在しないはずだ。やはり試し刷りのことか?週刊文春がどこかに委 託印刷をしていれば、週刊文春の刷り自体は発売前に入手可能だろう。それもかなり危ない話なのだが。出版業界には新聞社と違う慣行があるのだろうか?謎で ある。新聞の早版も入手可能だが、これは相当にヤバイ話なので書かない。

これ(↓)が郷原氏の言われる確定版らしい。確かに郷原氏の名前が無い。そして私が最初に見た時はあった。つまり郷原氏の主張通り、中吊り広告の差し替えはあったようだ。

http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/adv/100923.htm

だが文春のメイン・ページには郷原氏の名前がある。

http://www.bunshun.co.jp/mag/shukanbunshun/

ということは記事の差し替えは無かった訳だ。従って、広告が差し替えられたことに大きな意味は無いと私は考える。

実 はここからが、この文章のメインなのだが改めて週刊文春の広告を見ると「気になる記事」があることに気がついた。鹿島などが中心になって手がけているアル ジェリアの高速道路のトラブルである。これ自体は前からずっと言われていたことなのだが1つ状況が変わっている。それは鈴木宗男衆院議員の失職・収監であ る。

よく知られているように鈴木氏は日本のアフリカがらみのODA利権元締めだった。当然、鹿島などがアルジェリア工事を受注する際にも 「動いた」と思われる。つまり鹿島にすると鈴木氏が収監され、「最悪の場合」の後ろ盾を失ったことになる。さらに想い出すと、小沢ダム、いや胆沢ダムJV の幹事も鹿島だ。つまり鈴木宗男氏失職と小沢一郎氏の党首選敗北で、鹿島の立場は相当に苦しくなったように私は感じるのだが・・・・・・

(ただ鹿島の株価は安定しておりCDSはむしろ低下している事を最後に指摘しておきます。私の株保有は無し)