音楽ビジネスは左翼ビジネスである
2010.0921

引用

【ロン ドン4日=本紙特電】英人気歌手、エルトン・ジョン(57)が4日、米人気歌手、マドンナ(46)に対し、「コンサートで『口パク』で歌っており、ファン をだましている」と“口撃”した。エルトンは、英音楽誌「Q」が主催するQアワードの授賞式の席で、マドンナが「ライブアクト賞」にノミネートされている のを知るや「75ポンド払わせて、コンサートに来る観客に、口をパクパクさせるパフォーマンスをするヤツは射殺されるべき」「マドンナがライブアクト賞?  冗談だろう」と言いたい放題。

引用終わり

サンスポのサイトからの引用。マドンナと言えば早くからイラク戦争非難を訴え ていたことを個人的にはよく覚えている。もしエルトン・ジョンが正しければマドンナはコンサートで歌は口パクし、イラク戦争非難は自分の口で喋った訳だ。 なるほど、この人にとって何が重要なのかよくわかるエピソードだ。

前から思っていたのだが、音楽ビジネスでアメリカを攻撃しても業界から ほされるということはないが、例えば韓国報道の欺瞞とか中国経済の実態とかを喋り出すとほされるようだ。例えば、2chで「イラク人質3馬鹿トリオ事件」 と呼ばれる事件があった。この時、歌手の太田裕美さんを始め数人が戦争を始めたブッシュが悪いと言う声明を自分のサイトで出した。所属のソニー・ミュー ジックは別に気にしてないようだ。つまりアメリカの悪口は根拠があろうと無かろうと、お咎めなしなのだ。

ブッシュのイラク戦争が間違って いたか?道徳的には間違っていたが経済学的にはケインズ経済学に基づく「財政出動」を行ったと取れる。戦争が財政出動になるところが超大国アメリカのすご さであり不気味さである。個人的にはアフガニスタンで止めておけば良かったのにと思うが北朝鮮問題が片づくまではアメリカが何をしようと批判しないと言う のが私のポリシーだ。自分の話をすれば、実は私は昔は自民党支持者では無かった。それが「盲目的な」自民党支持者になったのは北朝鮮が拉致を認め核実験を 行ってからだ。

ところがこうした「良識」は音楽業界では通用しない。ともかく業界で生き延びたければ政治的発言をしないかしてもアメリカ批判にとどめることが重要なのがよく分かる。音楽業界は徹頭徹尾、左翼ビジネスなのだ。これほど現実から遊離した業界も無いだろう。

ところで小沢一郎の熱心な支持者である植草一秀氏は、ブログでご自身をケインジアンと呼ばれている。ケインズ経済学は有効需要が不足している時は政府が無駄遣いをして有効需要を作れと主張している。それが大きな穴を掘って埋める作業でもかまわないという。

一 方で植草氏は、ほとんど全てのブログ・エントリーで悪徳ペンタゴンを罵っている。これはおかしい。何故なら、有効需要が不足している時に財政出動する手段 として戦争は極めて有効だからだ。そして今、アメリカの有効需要は不足しているのだ。従って植草氏が本当にケインジアンなら「オバマになり戦争が無くなっ たからアメリカ経済が停滞している。今、必要なのは戦争だ」と主張すべきだ。

なお私はケインジアンではないので、そうした過激な主張はしない(笑)。

また回顧モードになるが学部に上がって最初の授業で「本学ではケインズも教えますが、決してケインズの考えが経済学であると勘違いしないように」と釘をさされた。1970年代、後半の話である。

ピース&ラブ