アルバム売り込みの実態
2010.10.02

(2005年頃書いたと思われます。何というか恥ずかしいことをしてたんだな)

前回のエッセーで英国人DJマーチン・シノックがスターンズ(英国独立系レーベル)に私の自主制作CDの売り込み(?)に行ってくれたことを書いたが、彼からの返事を読むと少し複雑な事情があるという。以下、マーチンの説明をそのまま書くと、

「ス ターンズに行ったらスターンズ・ブラジル、ボスのロバートさんがいた。そこでブームの宮沢和史氏のスターンズから発売されたばかりの新譜の話になった。通 常はこうしたアルバムは扱わないんだが、著名ブラジル人アーティストが多数参加しているプロジェクトでありスターンズとしては異例のリリースをすることに した。そういう事情なので今、日本人でブラジル音楽を演奏する人間は食傷気味である。悪かったな。しかし良いアルバムがまともな流通を受けないことはお前 もよく知ってるだろう」

まあ、オレもやるだけやったがダメだったと言ってる訳だ。別に驚くほどのことではないが残念なのは確かだ。
(恥ずかしいことを平然と書いてるなw)

だ がマーチンの言ってる良いアルバムがまともな流通先を見つけられなかった例は私も無数に知ってるし、特にコンゴの連中の傑作アルバムが千枚しかプレスされ なかったり、ひどい場合はカセットだけで永遠にアルバムにならなかったりする。コンゴ音楽の世界では当たり前のことだ。ましてや、私のやってる音楽はコン ゴ音楽の10%のパワーもないのだから。

現実とはこんなものである。私は気を取り直して新曲をアップした。"Tristeza sem Fin”というこの曲は終わりのない悲しみという意味であり、何か意味ありげだが2日ほど前に作ったもので別に今回のこととは関係ない。ないが状況としてはあっている。
(残念ながら、この曲の音源を紛失)

追記

今、振り返るとよくあのレベルのアルバム売り込みに行ってくれたなと思う。私も随分、恥ずかしい事をしたもんだ(笑)。