幸田真音を批判する
2010.10.03

(2004年に書いた文章に加筆しました)

幸田真音さんが出ているNHKラジオ番組を偶然聞いた。討論番組ではなく気楽なバラエティーものである。へえー、NHKまでも日本の国家破産や預金封鎖を取り上げるようになったのかと私は感心した。私は当然、以下のような会話を期待した。

「幸田さんと言えば未達という小説で日本の国家破産を予言され今や国家破産の専門家として活躍されておられますね」(NHK)

「まあ、国家破産も預金封鎖も時間の問題ですから当たり前のことを書いただけです」(幸田)

「預金封鎖されるとやっぱりOLのファッションとかナイトライフに影響でますか?」(NHK)

「みんな会社に行く代りに街角で客待ちをするようになるでしょうね」(幸田)

「うーん、それはちょっと困りますね」(NHK)

「あなたは若くてキレイだからいいですよ」(幸田)

残念ながら上に書いたような心浮き立つ「本音の会話」はなく、会社勤めの心得をえんえん話された。だがそれも変な話だ。

幸 田さんは最近は2008年問題(団塊の世代が退職する年。ここらから国債の暴落が始まると幸田さんは予測されている)を盛んに強調されているのだから会社 勤めの心得よりドル資産と金地金ならどっちが良いかとかカナダの永住権を得るにはどうしたらよいかとか話すべきだろう。それとも「未達」という小説がデタ ラメ国家破産本だったように2008年国債暴落というのもデタラメ年金小説なのだろうか?

昔、小松左京氏が「日本沈没」というベストセラーSFを書いた時に、たくさんの人が「いつ日本は沈没するんですか」と小松氏に聞いたという。これは聞くほうが馬鹿だ。

堺屋太一という通産官僚上がりの作家(後の大臣)は「油断」という本を書き日本の石油備蓄が尽きる日を予測した。誠に残念ながら2004年5月6日現在、日本は沈没もしてないしガソリン・スタンドは普通に営業している。

何 を言いたいかというと、そうした警鐘を鳴らすのは結構だが、純粋に「小説」として書かれているならそう断り書きを入れるべきだし、もし本当に国債の入札の 不発から日本国債が暴落すると考えていたなら実際に既に未達が何度もおきているのに日本国債は崩れてないのだから私は間違っていましたと謝罪し訂正すべき だ。その上で新たに年金問題を取り上げるべきだ。

そうした国民の不安を煽る文章を書いて金儲けをしているなら、外れた時にはキチンと謝り を認め謝罪をせよと私は言ってるのだ。もし本当に日本が国家破産すると考えているなら、何故、日本メディアに露出して金儲けをする必要があるのか?それと もすでにアメリカ国籍を取得しているのか?

それならそれで、アメリカ人として発言すべきだろう。