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内部告発を許さない日本社会 2010.12.23
引用
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101222-00000617-san-soci
一色正春・元海上保安官は22日夜、神戸市の自宅で産経新聞の取材に応じ「今回のことは後悔していない。処分の内容を聞いたときは当然だと思った」と話した。停職12カ月の懲戒処分については「処分をもらったばかりだが、内容を聞いたときには当然だと思った」という。
また、22日付で辞職願が受理されて依願退職となったことに対し「今後は仕事を探さなければならない。官舎を出て家も探す必要もあり、どういった方面の仕事をするか見当もつかない」などと淡々と語った。
一色元保安官はこれまで「政治的主張や私利私欲に基づくものではない」とコメントしていたが、この日も「気持ちは変わっていない」。ただ詳しい理由は「簡単に説明できることではない」とも語った。 引用終わり
これまでアエラなどの雑誌では暴露されていた一色氏の名前がメディアに堂々と載るようになった。それは結局、記者クラブなり4社会議なりで「メディア全体の方針」を決めているから、突如としてある日から実名報道になるのだ。ここには3つの疑問がある:
1.
これまでのアエラの報道は人権侵害であると朝日は認めたのか?もし認めたなら、どういう補償をするつもりか?もし補償をするなら「失語症躁鬱ニート部落民
はとっとと首つって氏ねよ。持ち家もない貧民のくせに」という明らかに部落民と精神障害者および貧困層を侮蔑した差別発言の補償も行ってもらいたい。
ちな
みに誰がこの書き込みをしたか、どういう処分があったのか、そもそも処分されたのかすらいまだに全く発表されていない。自分たちの「事件」は隠し通すくせ
に一色氏のプライバシーは晒しあげるのが朝日新聞の「正義」なのか?
2.夏頃、セミよりうるさく毎日「推定無罪」を叫んでいた上杉隆、山
口一臣、郷原信郎氏などがTwitterを見る限り黙り込んでいる。推定無罪は一色氏には適用されないのか?もし、そうであるなら理由は何だろう?現時点
では書類送検されただけで起訴かどうかも決まってないのにプライバシーを晒しあげるのは明らかに「推定無罪の精神」に反する。
3.上杉隆氏や山口一臣氏は記者クラブの完全解放を求める声明に署名をしている。こうした記者クラブの情報談合によりある日を境に実名報道に切り替わる行為は非難しなくていいのか?非難しない=記者クラブの容認なんだが・・・
い
ずれにせよ一色氏の自己犠牲により明らかに中国船船長に非があることが明らかになった。これは大きい。日本のWikiLeaksに相当する行為だ。同様に
私が、このサイトで昭和天皇ご崩御にまつわる事情を説明したから当時、「日本メディアは集団自殺した」と嘆いていた立花隆氏なども、ちゃんとメディア内に
大きな異論と反対勢力があったことを知るようになった。
つまり当時の日本メディアは異常だったが、そこで働く人全てが異常だった訳ではないことが証明された。実際、
私のサイトはある意味ではWikiLeaksより危険である。その証拠にあらゆるメディアにより無視されている。メディアが取り上げることは基本的
に人畜無害だから、このサイトの「毒」は相当なものがあるのだろう(笑)。
私の時、竹本を首にした功績で当時の直属上司であった松
岡英樹氏は東京本社広告局次長に栄転している。組織とはそういうものである。一色氏は見通しが甘すぎたと私は考える。私のように内容証明郵便で菅直人に送りつけ
れば、どういう考えで行為を行ったかを証明する必要がないのだが・・・・
これから一色氏が何をするかは本人の自由であり私はアドバイスをするような立場にない。だが以下、私の希望を書いてみる。
一色氏には最低でも半年は求職活動をしてもらいたい。すぐに本を出すとか政治家に転じるというのは安直すぎる。一色氏が処分に値する行為をしたと自ら考えているなら尚更だ。
ちなみに私も朝日を辞めた後、横浜の職安と宇部市の職安に登録し求職活動をした。記録が残っているかも知れない。他にもアルバイトとして肉体労働もやった(引っ越し会社の現場スタッフ)。翻訳の仕事を始めたのは辞めて数年後である。
一
色氏はYouTubeに映像を流すくらいだからネットの知識はあるのだろう。とりあえずブログを始めてもらいたい。そこで自分の日々の求職活動を書いても
らいたい。海江田万里経済財政相によると、サラリーマンで「年収1500万」
は中間所得者だそうだ。当然、そうした求人がハローワークにもあるはずだ。何故ならハローワークに中間所得者向けの求人が無いということはありえないから
だ。
私もよく覚えているが、定職と定給が無くなると当然、不安になる。食事もレベルを落とさざるをえない。一方で菅直人は連日、寿司、
しゃぶしゃぶ、中華などの贅沢三昧をしている。自分のブログで「妻子に寿司を食べさせてやったのは1年前。今ではとてもそんな贅沢はできない」と正直なと
ころを書けばいいのだ。
一色氏は自分の行為が処分に値すると考えているのだから安直なオファーを受けず、正攻法で求職をすべきだ。だが、その過程は国民に公開すべきだろう。それは惨めな行為だが日本社会が根本的な部分で内部告発者を嫌う以上、甘んじて受けるべきだろう。
恒産なければ恒心なしという。私はそう考えないが、これから職を失った一色氏がどれだけ志を維持できるかが試されていると思う。
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