池田信夫の大予言(笑)
2010.12.26

引用

http://twitter.com/ikedanob

「政府の資金繰りがつかなくなる」という事態を日本人は想像できないだろうが、世界的にはありふれた出来事。一度そういう目にあえば、民主党のようなフリーライダーもいなくなるだろう。バカは死ななきゃなおらない。
8:15 PM Dec 23rd webから

今回の来日は先週の財政危機に関するNBER-TCER-CEPR conferenceを開催すること。ぼくが土居さんと沖本さんと書いている論文も発表。それも含めて数字を見れば見るほど日本の国債はなぜまだ暴落していないのか不思議。
6:32 AM Dec 20th Twitter for iPadから

1000兆円の政府債務は、生命も建物も壊さないで日本経済を完全に破壊する「中性子爆弾」。自力で問題を解決できない日本では、その破壊力に期待するしかない。 http://ow.ly/3tY8Y
5:58 PM Dec 23rd HootSuiteから

たぶん本当の変化は「余命3年」のあとに起こる。JALクラスの会社がどんどんつぶれて、会社がセーフティネットじゃないことに気づけば、労働者もも企業も変わる可能性がある。
5:40 PM Dec 23rd HootSuiteから

引用終わり

アンゴラモスの恐怖の大王が中性子爆弾に変わっただけで中身はノストラダムスと同じという感想を私は持った。

ま ず国家破産論は言論の自由である。私がずっと非難しているのは国家破産ビジネスである。だが言論の自由には当然ながら責任がともなう。個人に対し嘘を書き 連ねていたら名誉毀損罪に問われ、民事で賠償をする必要が出てくる。実際、日本政府が財務省の言うように家計相当であるなら家計の代表者が名誉毀損訴訟を おこすべきだ。それが起きてないということは政府債務=家計の借金と同じという財務省の論理はただの詭弁でしかないことを証明している。なお名誉毀損は事 実を述べても成立する。法律的に問題にされるのは、名誉が毀損されたかという点だからだ。

今度の恐怖の大王は、政府の資金繰りの失敗ある いは流動性の枯渇らしい。だが先週の木曜日、金曜日と私は長期国債先物市場を見ていたが、普通に買われていた。長期国債先物が買われている=もっと国債を 発行してくれという市場の催促である。池田信夫氏は市場の意見を無視するマルクス経済学徒だったのか(笑)。私は新自由主義だと勘違いをしていた。

い ずれにせよ池田信夫氏に欠如しているのは知的誠実さである。これまで日本財政が破綻する理由が無数に挙げられたが現実には長期金利が1%を割るまで買われ ている。池田氏は「何故、これまでの日本財政破綻論は間違っていたか、何故、今回の自分の主張は正しいのか」を説明すべきだ。ところがそれをやらずに中性 子爆弾とか不安を煽る言葉を使用する。これは経済学用語なんですか?経済や金融の話なら流動性の枯渇と言えば良いでしょ?何故、中性子爆弾だの恐怖の大王 と言った詩的な表現が経済学の議論に必要なんでしょう?

こういう事を書くと、ならオマエ対案を出せと言われるので出しましょう。今のよう に経済状態も悪く社会も混乱している時は何も変えず従来、効果的だったやり方を続けていれば良いのです。実際、小渕氏は古めかしいケインズの手法で、ほと んどデフレ不況克服のメドをつけかけていたのですから。

いや、それでは解決策にならないというなら、長期国債先物市場でCall売り、 Put買いをやったらどうなんですか?例えば、発行済み国債の5%相当の金額を常にPut買いの資金に充てることという法律を作れば良いのです。あるいは 日本国債が暴落したら円が売られるでしょうから通貨オプションで円Putを買っておけば良いのです。最もゆうちょとかは既にある程度やってますが、どの程 度やってるかは公表されてません。

私の提言は財務省/日銀がその気になれば明日にでも実行できるくらいの具体性があります。これを池田信夫氏の大予言と比較してください。中性子爆弾だそうです(笑)。そこのあなた、笑っちゃいけない。本人は恐らく大まじめなんだから。

最 も池田氏も国家破産ビジネスをやってるだけかも知れません。これは池田氏が銀行預金を持ってるかどうかチェックすればわかります。何故なら日本の国債の多 くを保有しているのは邦銀であり、もし本当に国債市場で中性子爆弾が炸裂するとか恐怖の大王が空から降ってくると考えているなら絶対、銀行預金をしないか らです。池田氏は流動性の枯渇まで心配されているのですから全て現金で決済されているのでしょう・・・・

あるいは常時、金地金を持ち歩いてるとか。「流動性の死」を心配しているなら当然、それくらいはするはずですが・・・・

追記1

例えばですよ、Aさんの周囲の人が「Aさんは借金を10億かかえてどうしようもないらしい」と噂をしたり家の門に「借金、10億」とか書かれたらAさんは絶対、警察に届けを出して名誉毀損訴訟をおこします。

も し財務省が言うように政府債務と家計の借金が同じであるなら、どうして政府は無責任な流言を流す人に対し訴訟をおこさないのですか?現時点で国債が買われ ているのだから、この訴訟は絶対、勝てます。それをしないということは政府債務が家計の借金相当という論理はただの詭弁であり実際には全く性格が異なるこ とを証明していると私は考えます。

追記2

Call売りやPut買いは投機であり財務省や日銀がやるべきことではないと主張される人がいるかも知れません。しかしPut買いは暴落に備えて保険をかけるわけですから極めて健全な行為です。

Call売りも原資産を保有してCallを売る訳ですから、これもまた健全な行為です。いや、それでも問題だというならゆうちょが何をやってるか調べたらどうなんでしょう?

つまり私の主張はそんなに心配なら健全なヘッジを行えというものです。

追記3

池 田氏は「政府の資金繰りがつかなくなる」のは世界では常態であると主張されてますが具体的にどの国を指しているのでしょう?まさかジンバブエとか(笑)。 常態であるなら、いくらでも国名を挙げられるはずなのに全く挙げないところに極めて「怪しいかほり」がプンプンする訳です。

追記4

Put買いとか保険をかけたら費用がかさむ、それは国債利率が上昇するのと同じくらい望ましくないと言われるかも知れません。これはCall売りとPut買いの比率次第です。

Call売りで受け取るクレジット≧Put買いで支払うデビット

の ポジを作ればゼロ・コストで保険をかけることができます。最も金融のプロである現場の人はとっくの昔にそうしたポジを作っているでしょう・・・ これが根 本的な解決策にならないのは事実ですが、本気で国債暴落を心配しているならやっても良いでしょう。何しろ保険が利益を生むのですから。原資産を保有してい るというのは恐ろしく強いのです。