茂木 健一郎の白痴脳
2011.01.17

茂 木 健一郎というかたがいる。何をする人か知らないが私は脱税の専門家だと思っていた。そういう意味では、最近、茂木氏が小沢一郎を賞賛しているのも納得でき る。類は友を呼ぶ。しかし脱税の専門家なら鳩山由紀夫のほうがはるかに上であり、何故、鳩山ではなく小沢なのかは不審に思っていた。

茂木氏がTwitterで明白に間違った事を書いている。こうした誤った考えが広まる前に元インサイダーとして訂正をしておこう。

引用

http://twitter.com/kenichiromogi

漱石自身、途中までは明治の「発展」の真っ直中にいた。東京帝大を卒業し、文部省によってロンドンに派遣される。ところが、そこから、漱石は「降りた」。東大を辞し、当時のベンチャー企業だった朝日新聞に入る。それからの漱石は、いわば「隠居」。
約4時間前 webから

引用終わり

この茂木氏の話は私が朝日新聞で働いていた時に社内で聞いた話と全く異なるので反論を試みる。

まず当時の新聞連載小説の位置づけである。当時の新聞は誰が連載小説を担当しているかで売れ行き=部数が決まった。今から考えると信じがたい話だが事実だそうだ。そこで朝日新聞経営陣が夏目漱石に対し「しばり」をかけたのだ。

1.朝日は高給で夏目漱石を社員として遇す
2.同時に朝日新聞の未公開株を数%譲渡する
3.対価として夏目漱石は朝日新聞の連載小説を書く義務を負う

簡単に言ってしまえばビジネスである。朝日新聞は今でも未公開であり、未公開株をもらっても意味がないという反論があるかも知れない。未公開株がきちんと会計処理されたのかという疑問は別にして、これに対する反論は

1.朝日新聞は過去、何度も上場計画を立てた。私が知ってるものでは1989年にN證券に株価見積もりをさせている。

2.社内での村山家と上野家という2つの社主家の対立により、実際、未公開株でもそれなりの「価値」がついた

というものである。上記の主張は私の経験に基づいている。

1980 年代末頃に朝日新聞が上場すればNTTをこえる株価がつくというN證券の上場見積もりを聞いたことがある。当時の朝日新聞は日本最強の広告媒体であり、ま た社屋を始め優良不動産を大量に保有していた。

当時の朝日新聞がいかに健全経営を行っていたかを示す指標がある。退職引当金である。朝日は何と100%の 退職引き当て金を計上していた。それが意味するところは全社員が明日、辞表を出しても即座に退職金を支払える額を引当金として内部留保していたのだ。

従って夏目漱石の行動は極めて経済的合理性に基づいていたと言える。こういう言い方をすると多くの文学ファンが顔をしかめるだろうが事実は事実だ。

ところで夏目漱石のwiki記述を見たが、漱石の子孫は優れているという記述ばかりだ。では私と何回か飲みにいった若干、知的障害者ぽい夏目さんは何なんだろう?私は漱石の孫だから「業務命令として飲み会につきあえ」と言われたのだが・・・

私は時々、思うのだが偉人と呼ばれるようになると都合の悪い情報を全てメディアがブロックしてくれる。それによりますます神格化が進む。最近の坂本龍馬人気にも、この神格化プロセスが働いているように私には思える。