金価格もまたバブルである
2011.10.05

今 日、たまたま某サイトで「アメリカがフォートノックスに保管している金(きん、ゴールド)は全て偽物である」という、もう10年くらい前から言われている 陰謀論を読んだ。何故、陰謀論と決めつけるかというと確認のしようが無いからだ。確認できないことを延々、文章にする人の気持ちが正直、良く分からない。 なお私はアメリカの保管する金が全て本物であるとも主張してない。何しろ確認できないのだから。

下のブログが中国の不満をうまくまとめている。

引用

http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/347/

●フォートノックスの謎:米国産の偽の金塊を受け取ったと中国が主張
【1月25日 By Pat Shannan】

ア メリカのフォートノックスに保管されている100万本以上になる金の延べ棒の多くが偽物ということがありうるだろうか? その通りのようだ、ということが 2009年10月に分かった。それは主流メディアによって、抑え込まれたが、大金を扱うブローカーや金融業者の間ではその話が広まっている。今や一般大衆 にも知られ始めている。

金(ゴールド)は、恒常的に国家間で負債の支払いや貿易均衡の保持のために取引されている。金はまた通貨の下落に 対するヘッジ用にしばしば使用されている。金は定期的に取引され、ロンドン金市場協会(LBMA)として知られるロンドンにある特別な機関による厳しい監 視下にある貯蔵所に貯蔵されている。 だから、偽の金の延べ棒のニュースに多くの専門家がびっくりしているのだ。

2009年10月、中国 は1本400オンスの6000本の金の延べ棒の大きな積荷を受け取った、という。受け取った時、中国政府は金の延べ棒の重さと純度を保証するためのテスト を行うよう要請した。そのテストで、4つの小さな穴が延べ棒に開けられ金属が分析された。担当高官らは、この延べ棒が偽物であることにショックを受けた。 これらの延べ棒の核はタングステンで、外側のコーティングされた部分のみが金だったのだ。更に、これらの金の延べ棒は、通し番号がふってあり、出所はアメ リカで、何年もフォートノックスに保管されていたものだと報じられた。

引用終わり

タングステンの比重は金と同一と言って良い。またどうやって製造するのか知らないが電気抵抗でも偽造を見破れないほど精巧な偽造物が作られ市場に出回っているのだという。

し かし、見た目が金で重さも金と同じで電気抵抗も金と同じ偽金塊は本物とどこが違うのか?確かに溶かせば違いがわかる。だが金を保有する個人投資家で自宅に 溶解炉をすえつけて金を溶かす人がどれだけいるだろうか?ほぼゼロだろう。ならば金塊だと思って保有していれば良いではないか?どっちみち売る気が無いは ずだ。何故なら金は利子を生まないからだ。

大体、素人が絶対見破ることができない偽造物が作れる時点で金の希少価値は終わってると私は思う。これに対して商品のプロは以下のように主張する。カッコ内は私の反論。

引用

http://www.unicom.co.jp/gold_invest/knowledge.asp

金の基礎知識

1.商品特性

金 には、展性・延性に優れ加工しやすいこと、熱・電気の伝導性が高いこと、空気中や水中では腐食したり変質したりすることがないという物としての特徴があり ます。しかし、もっとも重大な性質は、品質が均一で分割しても価値が損なわれず、それ自体が高い価値を持つということです。

(それは金に価値があると思う人々にとって価値があるのであって、キース・ジャレットの未発表ソロ・コンサートCD-Rのほうが金より価値があると思う人もいるはずだ)

ま た、現在地上に存在する金は約12万トン程度とされており、このように希少な金属であるという点も金の価値の根源の一つになっています。もちろん絵画や彫 刻など金より高い価値を持つ物はありますが、多くは分割や輸送が出来なかったり、金ほど容易に各国で流通はしません。融点が摂氏1063度と高いことも あって普通の火災では損なわれることがなく、溶解しても価値が変わらないことから最終的な財産として利用されています。

(絵画や彫刻と比較してる時点でおかしいと思う。例えばピカソの絵があり、誰かが私にやると言われても私は断る。ピカソの絵画に興味ないし保管が悪かったら世界から非難されるからだ)


2.需要

金 はその光沢の美しさや希少性から、宝飾用に使用されます。また、古来より通貨及びその保証のために使用されており、各国で共通の価値で流通されているた め、退蔵や投資用に使用されています。金の物質としての特性から、集積回路や半導体などの電子工業用にも欠くことが出来ません。

(何が美しいかは個人の好み/美学だ。私はコンゴ名産、孔雀石のほうが美しいと思う)

宝飾需要は金需要における最大需要分野で、加工用需要の8割以上を占めています。他の需要としては工業用需要が上げられますが、その割合は比較的小さいものになります。歯科用には強度の問題から白金系金属のパラジウムなどとの合金が使用されています。

引用終わり

つまり上記の引用で私が共感できるのは最後の加工用の部分だけだ。しかしである、この部分もまた「インチキ」だと思う。

1ヶ 月前に、PCにささっているFireWireカードを抜いて、玄人志向のUSB2.0カードをさした。FWカードはPCIスロットにさす部分が金メッキさ れていた。だが4年ほど前に買ってカードを抜き差ししたのは3-4回である。接触部を金メッキすると腐食しにくいのは事実だが、果たして意味があったのだ ろうか?ただの銅でも全く同じ性能が出たのではないだろうか?

(金が腐食しないというのは嘘だ。私が保有している10年くらい前のRCAケーブルの金メッキは明らかに曇っている。また金も銀も薄いフォイル状態なら燃えて無くなる)

玄人志向のUSB2.0カードも接触部が金メッキされていた。だが、このカードはアマゾンから送料込みで1300円で買ったものだ。もし銅にしたら1000円になるなら私は銅のUSB2.0カードを買う。大体、千円台のカードのどこが玄人志向だ?完璧な素人向けだ。

(マニュアルや保証書が一切、無い点が玄人志向なのだろうか?)

音響製品、特に音響ケーブルの接触部にも金がメッキという形で使用されている。だが

1.金が錆びないというのは嘘だ。現に私の保有している古いRCAケーブルの金メッキは曇っている

2.鉄でも音に違いがない(私は違いを聞き取れないという意味)

普通、音の通りが良いのは銀か無酸素銅である。接触部は堅い金属(鉄?)であり、その上に金メッキされてるだけだ。音楽を楽しむという観点からすると金メッキする理由が特に見つからない。鉄むきだしで良いのでは?

(私 もベルデンとかモガミとかのケーブルを買った時期があった。今でもザオラという銀芯ケーブルを持っている。だが使わない。何故、使わないか?音に違いが無 いからだ。私はメーカーの宣伝文句や評論家の寝言より自分の耳を信じる。そんな高いケーブルを買うなら2mの音響ケーブルを自作で、できるだけ短く制作し たほうがよっぽど安上がりで良いと思う。要するに私も音楽ファンとして過去、未熟であり愚かであった)

要するに私の意見では工業用の金使 用もただの虚飾である。見た目がキレイだし高級感が出るし音が良くなったと信じて買う馬鹿がいるから使用されているのであって、別に鉄でも同じだ。理想を 言えばOFCの堅い銅削りだし接触部が作れれば、それを使用したほうが良い。銅が不味い理由は

1.堅さが足りない
2.錆びやすい

この2点しか無いのだから。

長々と文章を書いたが、私の意見では金の価値は見た目がキレイで高級感がある、これにつきる。それは銀でもプラチナでも良いはずだが人類の長い歴史から金が選好されている。

だが金を売却せざるをえない本当の「有事」がきた時に金は高く売れるのだろうか?暴落するのではないだろうか?何故なら、お米1年分のほうがよっぽど良いからだ。私がここで良いと言ってるのは自分が生きていく上で価値があるという意味である。

結局、みんなが価値があると信じて売買するから高値で取引されているだけなのだ・・・ 

追記

私は普通の銅と6Nと呼ばれる純度の高い無酸素銅ケーブルには違いがあると思う。これは自分の体験から言える。

延々と金への不満を書いたが、もし金メッキで使用される金が本当に微量で価格に違いが出ないなら金メッキのほうが良いと思う。