新聞の衰退
2011.12.06

今日はTwitterで読売新聞の紙面が話題になっていた。清武前GMに渡邊恒雄氏が正面切って反論した点がおもしろいらしい。私も読んでみたが別に問題になる部分は無かった。

大体、私は「人の数だけ正義はある」と考えている。従って清武氏が間違っており、渡邊恒雄氏が正しい可能性は十分あると考える。広告を入れずに1面全部が渡邊恒雄氏の反論になっていることを問題視する人がTwitterにいた。

良いことではないだろうか?明日から読売新聞は紙面から広告を外して「ナベツネがほえる」という8面ブチ抜き特集を毎日、掲載してほしい。半年、それをやったら私も読売を定期購読する(笑)。

要するに私は「新聞は社会の公器」とは微塵も思ってないのだ。そう思っていた時期もあったのだが。

私が驚いたのはむしろ下の記事だ。

引用

http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY201112060137.html

埼玉県警は6日、朝日新聞編成局編集センター次長の長(ちょう)玉樹容疑者(44)=埼玉県東松山市日吉町=を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕し、発表した。

東松山署によると、長容疑者は同日午前0時55分ごろ、同市材木町の路上に停車中のパトカーの車内で、男性警察官(40)の頭を蹴った疑いがある。容疑を認めているという。

長容疑者は同市内の飲食店で1人で酒を飲んで会計を済ませて店を出る際、いきなり男性店員(20)の顔を殴りつけてトラブルになった。店の110番通報で駆けつけた警察官から車内で事情聴取を受けていた。逮捕時、かなり酒に酔っていたという。

朝日新聞社広報部の話 本社社員が逮捕されたことを重く受け止め、厳正に対処します。

引用終わり

重く受け止めている割にはどういう処分が下されるのか発表されないのだろう。大体、長(ちょう)という日本人名があったのか?張の間違いでは?

と ころで上の朝日記事は読者の無知をいいことに嘘を書いている。校閲センターの次長であるなられっきとした記者だ。つまり、上の事件は酒か覚醒剤か知らない が酩酊した記者が警官の頭を足でなぐるという非常識な暴行を働いたことを意味する。しかし足で頭を殴れるものだろうか?ムエタイでもやってるのか?

記者というと社会部記者などを一般人は思い浮かべる。だが新聞社内部では記事作成に関わっている編集局スタッフは全部、記者だ。

校閲/整理部は実質的に左遷職場になっている。校閲/整理は見出しを付けたり、記事の配分を決めたりする部門だ。だが、基本的に内勤だ。多くの会社でそうであるように新聞社でも外勤は内勤より上として扱われている。

つまり校閲/整理は不満がたまりやすい職場なのだ。みんな、何とかして外勤の社会部や政治部に戻ろうと考えている。その為に色んな事件がおきるのだ。

これが調査部あたりになるともっとひどい。ある時、調査部にいき質問をしたら「アナタ、理科年表の見方も知らないの」と笑われたことがある。調査部というのは主に科学や歴史、地理の分野での細かい確認をする部署なのだが「吹きだまり」になっているらしい。

さ すがに頭にきた私が広告に戻って文句を言っていると次長がやってきて「彼女たちはラインから外されてるんだ」と言った。要するに同情してやれということら しい。同情する気にはなれなかったが、調査部の「異常な態度」が上司に理解されているということで私は不満を言うのを止めた。

先日の大阪の選挙で新聞はみな反橋下だった。だが結果は橋下の圧勝だった。そして渡邊恒雄氏が読売の紙面で1ページ使い吠えているのを見て、朝日新聞記者が警官の頭を足でけったという記事を読むとき「新聞は本当にダメになった」としみじみ思うのだった。