ルンバの起源を考える
2011.12.11

私が書いてるラテンアメリカ音楽=コンゴ起源説は、相当に強引なこじつけの部分がある。例えば、SambaやSamboという名前の人がコンゴやアンゴラに相当数いる。これは事実だ。ここでは省略するが他の文章では実名を出している。

だ が、調べていくと西アフリカでもこの名前が使用されていることがわかる。つまり本当にサンバやボサノバ、あるいはキューバ音楽の起源がコンゴやアンゴラに 遡れるかどうかはわからないのだ。ただ西アフリカ音楽ファンがブラジルやキューバの音楽はナイジェリア、特にヨルバ族起源である根拠を出さないために一人 相撲になっている。これは残念だ。つまり私はボサノバがリンガラ語のna-bossaから来たと全面的に信じている訳ではない。他の説明よりマシだと言っ てるのだ。

今回はルンバを取り上げたい。まずスペイン語圏ラテンアメリカの音楽は程度の違いはあってもキューバ音楽の影響を受けている。 例えば「コーヒー・ルンバ」がそうだ。この曲はナイスな良い曲だと思うがルンバではない。原題もモリエンド・カフェと言い、どこにもルンバとは書いてな い。この曲で使用されているのはオルキアードというリズムだ。「伊勢佐木町ブルース」がロバート・ジョンソンやサン・ハウスの音楽と関係ないように、コー ヒー・ルンバもルンバとは無関係だ。

キューバ革命前のキューバ音楽の影響力は凄まじいものがありブラジルですらキューバ音楽の影響を受け た。例えば、50年代には多くのボレロが録音された。有名なボサノバ曲「ソ・ダンソ・サンバ」の中でも「ボクはサンバしか踊らない、カリプソやチャチャ チャでは踊らない」と歌われている。ということはカリプソやチャチャチャで踊るブラジル人が相当いたのだろう。

ではルンバとは何か? キューバ音楽のなかでもルンバ・クラーベという形式を持つ音楽が厳密にはルンバだ。具体的にはワワンコー(リズム形式)などだ。我々が思い浮かべるチャ チャチャやマンボ、ソンはソン・クラーベという形式を持っている。これはルンバ・クラーベより簡単なクラーベだ。

(クラーベが何かの説明は難しいので検索して調べてください)

ところで私の強引な仮説によるとルンバもまたコンゴ起源である。まず下の検索結果を見ていただきたい。

congo+murumba

http://www.google.co.jp/#hl=ja&sa=X&ei=aV_kTs1dg9-YBYejrbcO&ved=0CCQ
QvgUoAA&q=congo+murumba&nfpr=1&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.,cf.osb&fp=cb7fd6d
fdf0f9d1&biw=1024&bih=659

約 465,000 件 (0.15 秒)
もしかして: congo rumba 

http://mapcarta.com/12761750

上の地図を見るとコンゴ東部のルワンダとの国境に近い地域(キブ州)にムルンバという都市が存在する。これは事実である。ここはスワヒリ語圏である。

例 によって私の強引な説明によると、このムルンバの頭のムというのはバントゥー語の接頭辞で人とか部族を指すのではないかと思う。例えばアンゴラはア・ンゴ ラであり、ンゴラ族の国という意味だ。例によってこの頭のムが取れてルンバになったというのが私の主張だ。これは正しいかどうかはわからない。

nigeria+murumbaでもかなりのヒットがある。

http://www.google.co.jp/#q=nigeria+murumba&hl=ja&prmd=imvns&ei=z2DkTsv
OAe2hmQWUuPTrBA&sqi=2&start=10&sa=N&bav=on.2,or.r_gc.r_pw.,cf.osb&fp=
cb7fd6dfdf0f9d1&biw=1024&bih=659

だが検索結果をよく見るとセント・ムルンバ中学という名門カトリック系の私学しか出てこない。

地名として存在するのとモダンな学校名として存在するのとでは意味が相当に違うと思うのだが、これはあくまでもコンゴ音楽ファンとしての私の考えだ。