年金を考える
2011.12.18



引用

http://www.pension-credit.com/supportrate/

厚生年金の年金扶養比率

近年、年金を受け取る会社員OBが増え、支え手である会社員の現役世代が減ってきているので、年金扶養比率が低下してきている。

厚生労働省によると、厚生年金の年金扶養比率は1970年度末には高齢者1人あたり約42人だった。

しかし、その後低下し、2004年度末には2.91人となり、2008年度末は2.60人、2009年度末には2.47人となった。

2009年の公的年金の財政見通しによると、厚生年金の年金扶養比率(受給者ベース)は2030年度に高齢者1人あたり2.09人まで低下するという。

国民年金の年金扶養比率

国民年金の年金扶養比率は、2008年度末は2.55人、2015年度には2人になる見通し。

引用終わり

ここでは二人の現役世代が一人の年金世代者を養っていると仮定する。おかしいと思いませんか?

日本が民主主義国家である以上、年金世代の倍の数が存在する現役世代の意見が国政に反映され、年金制度が、より現役世代に有利になるように改訂されるはずだ。それがおきていないのだ。つまり民主主義が機能してないのだ。何故だろう?

1.政治家になる、あるいは政治活動に興味を持ち参加する行為が若者には高すぎるために金銭的な理由で若者が政治的な主張ができない

2.年金制度に関して不透明な部分がある。私が観察した範囲では受益者である年金世代は年金制度を熟知している。だが負担者である若者は比較的無知である。透明性のある情報提供が現役世代に為されていない

3.年金の運用に不透明な部分がある。例えば年金を使った株式の買い支えである。確かに短期間で大きく変動することは株式であれ為替であれ望ましくない。だが、現状において年金による株式買い支え・日経平均下支えが、政権の人気取りとなっているのではないのか?。

4.年金がどのような運営方針で運営しているのかがあまり公表されない。例えば、債権と株式の運用比率と運用成績である。

5.今、現在の世界経済は大きな変動期にある。こうした時期は無理に運用せず、現金で保有するのがベストかも知れない。実際、攻撃的な運営方針をもつ多くのファンド(ヘッジ・ファンド)が赤字を計上している

問題は大きく3つに分類できる。

1.現役世代、特に若者が政治に自分たちの意見を反映させることを阻む障壁
(供託金など)

2.年金制度の複雑さと運営方針における秘密主義

年金負担者こそ、年金制度をよく知るべきなのに、現役世代は労働環境が劣化しているので、そうした余裕がない。他方で年金受益者は暇なのでよく勉強している

3.年金が私物化され与党の人気維持の道具になっている

年金 株式 買い支えの検索結果

引用

今日の株式見通し=続落、公的年金の買い支えに期待|

Reutersjp.reuters.com › ホーム › ニュース - キャッシュ

2009 年2月24日 – [東京 24日 ロイター] きょうの東京株式市場で日経平均は続落しそうだ。前日の米株式 市場は大幅続落となり、ダウ工業株30種とS&P総合500種が1997年春以来12年ぶりの安値を記録した流れを受け、東京市場も安値圏で一段弱含む ...

目安箱:年金資金で株の買い支えをするな
www.rondan.co.jp/html/mail/0903/090310-07.html - キャッシュ

年 金資金で株の買い支えをするな. ( 平成21年03月09日 ). 投稿者: 不明. 今日、 株価がバブル崩壊後の最安値を更新した。 株価の底値が確認できないのに、多額の年金 資金が株価の買い支えに利用されている。 明らかに外人売りの肩代わりをしている。 ...

引用終わり

上の二つはどちらも麻生氏が首相だった頃の年金による買い支えを批判している。ここで幾つか指摘しなければいけない。

日経平均チャート
http://www.miller.co.jp/chart.cgi?0100I

1.確かに麻生氏が首相だった時に7000円割れをおこしている

2.それは逆に言えば、ドル建てで日本株を売買する勢力に売りたいだけ売らせたということだ

3.実際に、その後、11400円まで回復している

4.結果論であるが、年金は大きな運用益を出した

5.東日本大震災があったことを考えると、今の日経平均は年金買い支えが必要ない高いレベル(8500円台)にある。だが買い支えをしている

6.それは現与党が年金を私物化し人気取りを行っている(のかも知れない)

ソース

引用

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK068547220111214?feedType
=RSS&
feedName=marketsNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_
campaign=Feed%3
A+reuters%2FJPMarketNews+%28News+%2F+JP+%2F+Market+News%29

東京株式市場・大引け=続落、一時8500円割れも下げ渋る
2011年 12月 14日 15:09 JST 

[東 京 14日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で新たな刺激策が示されなかったことで失望売りが出 た米国市場の流れを引き継ぎ、東京市場も売り先行。欧州勢の売りも継続し、日経平均は11月30日以来2週間ぶりに節目の8500円を割り込んだ。一方、 年金筋による内需株買いが観測されたほか、8500円以下での先物買いも指摘され、底堅さを維持した。

引用終わり

買い支えそのものが悪いとは言えないが、8500円は買い支えをする水準なのだろうか?この先、株式がリバウンドしないと膨大な運用損を年金が計上することになる。それは与党にとり望ましいかも知れないが国民の悪夢である。

年金運用成績

http://www.gpif.go.jp/gpif/faq/faq_05.html

平成21年時点で過去5年間の平均が1.63%。これは特に悪いとは言えない。市場環境が悪かったからだ。

市場運用分のところに債権と株式の比率と運用利回りが書いてある。圧倒的な稼ぎかしらは債権(恐らく日本国債)である。お話にならないのはマイナスの運用成績を出している国内株式である。−1.95%である。

ところで何故、上のGPIFは平成21年までの成績しか出していないのだろう?平成21年は西暦で2009年だ。この年の8月30日の衆議院選挙により民主党が与党になった。

つまり、GPIFは自民党時代の運用成績しか出していないのだ。理由は不明だが民主党が与党になってからの成績を出していない。何故、出さないのだろう?

引用

http://www.asahi.com/business/update/1202/TKY201112020562.html

公 的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人は2日、今年7〜9月の運用で3兆7326億円の損失が出たと発表した。収益率(運用利回り)は マイナス3.32%だった。世界的な経済不安による国内外の株価下落が大きく影響した。運用資産額は9月末時点で108兆8537億円になった。

四半期ごとでみると、比較できる2008年度以降、リーマン・ショックの影響が大きかった08年10〜12月期(損失額約5兆7千億円)などに続く過去3番目の損失額となった。

運用先別に収益率をみると、外国株式がマイナス約21%、国内株式もマイナス約10%と落ち込んだ。運用資産の2割余りを占める株式で、約4兆円の運用損を出したことが響いた。

引用終わり

これはおかしい。何故なら国債は長期金利が1%を割るまで買われている。歴史的な高値まで買われている。つまり年金が日本国債を中心に運用しているなら全体の運用成績は悪くてもゼロだ。

朝日新聞記事は今年の7−9月の運用成績と運用利回りを具体的に書いている。だがGPIF(年金)のサイトには自民党時代までしか掲載してない。

何故、民主党が与党になってからの年金運用についてGPIFが自分のサイトで書くことができないのだろう?私は大きな疑問を持つ。