精神障害者だけにおきる金銭トラブル
2012.01.04

精神障害者を持つ家庭は、例え医師がどのような診断書を書こうと障害認定を受けない事が多い。障害認定を受けると手当をもらえるが、家族の就職や結婚、場合によっては世間体のほうが重要視されるからだ。これは身体障害者には無い特徴だ。

ところが、何年も、長い場合は20年もそうした家族が自己負担した後で障害者認定を受けるケースもかなりある。理由は様々だ。本人が老後を心配し、家族の反対を押し切ることもあるし家族が疲弊して自己負担を続けられなくなることもある。ここで金銭トラブルがおきる。

精 神障害者1級を申請し、認定されたとする。この場合、発症が過去5年以内なら、手当が遡って全額一度に支給される。数百万円−数千万円になるという。ここ で家族内の金銭トラブルがおきる。大体、家族が税金のかからない範囲で贈与を行い障害者を養ってきたのだ。家族にも、この手当を受け取る権利がある。障害 者本人は老後の蓄えと考えている。

誰の手に渡ったにせよ、大きな一時所得が生まれる。これが家庭内不和を生む。ギャンブルなどで雲散霧消することもあると言う。具体的なケースを知ってる訳ではないが、そうした金銭トラブルがおきるという話はよく聞く。

身体障害者の場合、こうした問題はおきない。障害認定を受けない理由が無いからだ。知的障害者の場合、本人に金銭を管理する能力が無いことは明白であり、禁治産者として扱われるためにやはり問題はおきない。精神障害者の場合のみ、こうしたトラブルがおきる。これは事実だ。

ところで検索をしているうちに、あるサイトを見つけた。

http://www.kokoro123.com/
(あえてリンクをしない)

要するに精神障害者認定を受けるにはコツがあると主張され、そのコツを書いた本とDVDを販売されているのだ。ここには大きな問題がある。

1.DVDに書かれていることが嘘なら詐欺商法だ

2.DVDに書かれていることが本当なら、医師の判断する病気の重篤さでは無く役所の裁量で障害者認定が行われている

この不透明な状況はおかしい。裁量で障害者認定の度合いを決められてはたまったものではない。また「コツ」をつかんだ人々が優先して認定されることは実質的な重度精神障害者差別であり、公金横領だ。

簡単に言うと、同じ精神障害者の中でも、軽度の人が重度の人より、より多くの福祉制度メリットを受けている。それは簡単に言えば、重度精神障害者差別だ。だが雇用の流動化とともに軽度から中度の精神病患者が増加しているのも事実だろう。

残念なことに誰も、こうした「真実」を問題にしようとしない。

追記

どこまで本当か知らないが、不況になり失業者が増えると精神科医や神経科医が儲かるというものでも無いらしい。何故なら、医者に通うだけの家計の余裕が無くなるからだという。