セシル・ローズの奇妙な人生
2012.01.10

十数年前の話だ。数人のアメリカ人と話をしている時にビル・クリントン大統領(当時)の話題になった。彼らはクリントン氏を評価していた。「彼はローズ奨学金を受けている」と彼らは指摘した。

こ のローズ奨学金はセシル・ローズという英国人(後に南アフリカ国籍を取得)が創設したものだ。セシル・ローズはアフリカにおける英国の植民地拡大に多大な 貢献をした。あまりに、その貢献が大きいために、ローデシアというセシル・ローズの名前を取った国が生まれたくらいだ。

私は「セシル・ローズは植民地主義者で人種差別主義者だ。何故、ローズ奨学金がそれほど名誉ある奨学金と考えられているのか」と聞いた。だが彼らはセシル・ローズがアフリカで何をしたかあまり知識が無いようで反応は特に無かった。

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E5%A5%A8%
E5%AD%A6%E5%88%B6%E5%BA%A6

ローズ奨学制度(英: Rhodes Scholarship)は、世界最古の国際的フェローシップ制度である。オックスフォード大学の大学院生に与えられる。ローズ奨学生は同大学の大学院でMBA以外のコースで学ぶ者であり、分野は問わない。

この奨学制度はセシル・ローズの死後始められ、1902年以来毎年、オックスフォードにあるローズトラストが学生の能力や性格を考慮して奨学生を決定している。

遺 言では本来、イギリス帝国、アメリカ合衆国、ドイツの学生に奨学金を与えることになっていた。この3ヶ国が選ばれたのは、「3つの列強の相互理解が深まれ ば、戦争がなくなる」と考えたからだと公式には言われているが、実際はセシル・ローズの人種差別主義が強く影響しているという説もある。

セシル・ローズの意図には人種差別的だとの議論もあり、この奨学制度を利用して海外の将来のリーダーとなる留学生をイギリスに呼び込んで、帰国後に影響を与えようとするものだと批判された。

初期の変更として、第一次世界大戦と第二次世界大戦中、ドイツからの留学生から奨学生を選ばなくなった事例がある。実際、1914年から1932年までと、1939年から1970年まで、ドイツ人留学生は奨学生に選ばれていない。

また、1977年からは女性にも奨学金を与えるようになった。

ローズ奨学金の米国における意味

地 域の超一流人からなるローズ奨学生選考委員会が、「聡明で協調精神のある、将来の良き市民たる能力を持つ」ことを基準として選ぶ。 奨学生を卒業すると、アメリカにおいては能力を測る重要な物差しの一つとなっているため、その後は一目置かれ、色々なドアは開かれ招待状が舞い込み、パ ワーエリートの道を選ぶことが出来る。

引用終わり

wikiにおいてもローズ奨学金の持つ差別性は指摘されている。奨学金を受けた著名人の中に、NYタイムズの東京支局長を務めていた時期に「日本には人肉を食べる習慣がある」という捏造記事を書き、未だに訂正をしてないニコラス・クリストフ氏もいる。

ではセシル・ローズとはどういう人か?

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%B
B%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA

セシル・ジョン・ローズ(Cecil John Rhodes、1853年7月5日 - 1902年3月26日)は、イギリスの政治家。

ローズは地主出身の牧師の子に生まれたが、生まれつきの病弱を心配した父は、気候のよい南アフリカに行っているローズの兄のもとに彼を送った。健康を取り戻したローズは、兄とともにキンバリーで坑夫としてつるはしを振るった。

彼 はダイアモンドを掘り当てて作った資金で、ダイアモンドの採掘権への投機を行ったり、採掘場への揚水ポンプの貸し出しで儲け、ロンドンのユダヤ人財閥ロス チャイルドの融資もとりつけて、1880年、デ・ビアス鉱業会社を設立した。この会社は、ほぼ全キンバリーのダイアモンド鉱山をその支配下に置き、全世界 のダイアモンド産額の9割を独占するに至った。彼はデ・ビアス鉱業会社を通じてトランスヴァール共和国の産金業にも進出して、世界最大の産金王にのし上が るとともに、南アフリカの鉄道・電信・新聞業をもその支配下に入れるまでになった。

ローズはこの経済力をバックに政界へも進出し、 1880年、ケープ植民地議会の議員、84年にケープ植民地政府の財務相になり、90年には遂に首相にまで上り詰めた。この間彼は、マタベリ人の首長に武 器弾薬を提供し、それと引き換えに鉱山の利権を獲得したり、1889年、イギリス本国政府の要人を買収して、征服地に対する警察権・統治権をもつイギリス 南アフリカ会社設立の特許を獲得したりしている。1894年、ローズはこの会社を盾に、遠征軍をマタベリ人やマショナ人の居住区に派遣して、イギリス本国 の4倍半にも相当する広大な土地を奪って南アフリカ会社の統治下に置いた。会社はこの地を、征服者ローズの名にちなんでローデシアと命名した。

「神は世界地図が、より多くイギリス領に塗られる事を望んでおられる。できることなら私は、夜空に浮かぶ星さえも併合したい」と著書のなかで豪語した。

生涯独身を通した彼は、600万ポンドに及ぶ膨大な遺産の大半をオックスフォード大学に寄贈した。大学ではローズ奨励基金として、現在も毎年多くの学生に奨学金を提供し続けている。

ローデシアの歩んだ道

1964 年、北ローデシアはザンビアとして独立した。一方、南ローデシアでは、白人が1965年に一方的に独立を宣言して白人支配を維持した。しかし、当時人口 610万人中、白人はわずかに27万人に過ぎなかった。この白人少数支配に対して黒人は、かつてこの地に繁栄していた黒人王国ジンバブエの名を冠した組織 を結成して独立闘争を続け、ついに1980年、独立を達成し「ジンバブエ共和国」を樹立した。

ローズは熱心な帝国主義者であるとともに人種差別主義者でもあった。彼はアングロサクソンこそ最も優れた人種であり、アングロサクソンにより地球全体が支配されることが人類の幸福に繋がると信じて疑わなかった。ローズ奨学金もドイツ人以外の外国人には許されていない。

成 功する以前は、イギリス(アングロサクソン)による世界支配を目指す秘密結社の設立を公言していたが、ビジネスの多忙もあり、そのような組織を作ることは なかった。しかし、あまりに莫大な資産を残して亡くなったため(また独身であったため)、「セシル・ローズの秘密結社がある」という陰謀論が絶えない。ま た、ローズはフリーメイソンであり、死ぬまで会員であり続けた。

引用終わり

英語wikiのほうが遙かに詳しい。

http://en.wikipedia.org/wiki/Cecil_Rhodes

While attending Oriel College, Rhodes became a Freemason in the Apollo University Lodge. Although initially he did not approve of the organisation, he continued to be a Freemason until his death in 1902. The failures of the Freemasons, in his mind, later caused him to envisage his own secret society with the goal of bringing the entire world under British rule.[5][14]

上の記述を読むとフリーメーソンであったが、もっと機能する秘密結社を作ろうとしたとある。最終目標は世界が大英帝国の支配下におかれることだったようだ。

そこでCecil Rhodes jewishで検索してみた。トップにきたのが下のサイトだ。

http://www.rense.com/general53/brith.htm

Makow -The 'Jewish' Conspiracy Is British Imperialism
By Henry Makow PhD

このサイト他の説明によると大英帝国の拡大を支えたのが英国在住ユダヤ人となる。British Jewryで検索するとさらに詳細な説明が出てくる。

ユダヤ陰謀論で説明するのは、あまり私の好みではないのだが、下のセシル・ローズの考えはナチスのマスター・レース思想とほぼ同じだ。

引用

http://en.wikipedia.org/wiki/Cecil_Rhodes

Rhodes wanted to expand the British Empire because he believed that the Anglo-Saxon race was destined to greatness. In his last will and testament, Rhodes said of the British, "I contend that we are the first race in the world and that the more of the world we inhabit the better it is for the human race."[25] He wanted to make the British Empire a superpower in which all of the British-dominated countries in the empire, including Canada, Australia, New Zealand, and Cape Colony, would be represented in the British Parliament.[26]

Rhodes included American students as eligible for the Rhodes scholarships. He said that he wanted to breed an American elite of philosopher-kings who would have the United States rejoin the British Empire. As Rhodes also respected the Germans and admired the Kaiser, he allowed German students to be included in the Rhodes scholarships. He believed that eventually the United Kingdom (including Ireland), the USA and Germany together would dominate the world and ensure peace.[7]

抄訳

セシル・ローズは大英帝国の拡大を望んだ。何故なら彼はアングロサクソンだけが偉大な人種として運命づけられていると信じていたからだ。

ローズはローズ奨学金の対象にアメリカ人学生も入れることにした。アメリカが再び、大英帝国に復帰するという哲学を持つアメリカ人エリートを育成したかったと言われている。ローズはまたドイツと皇帝を尊敬しており、ドイツ人学生も奨学金の対象に入れた。

ローズは最終的にアイルランドを含む英国と米国とドイツが1つになり、世界を支配し平和を保つと信じていた。

引用終わり

セシル・ローズの人生にはたくさんの考えさせられる事柄と思想がある。

追記1
  • "I contend that we are the first race in the world, and that the more of the world we inhabit the better it is for the human race...If there be a God, I think that what he would like me to do is paint as much of the map of Africa British Red as possible..."[48]
上のセシル・ローズの発言は興味深い。

「もし神が存在するなら私がアフリカを英国の赤で塗りつぶすことを望むだろう」

(赤が英国領を示す色だった)

キリスト教の神はGodである。a Godではない。と言うことはセシル・ローズはキリスト教徒では無かったようだ。

追記2

http://en.wikipedia.org/wiki/Rhodes_Scholarship

Known as the "world's oldest and most prestigious international graduate scholarship",[11] the Rhodes Scholarships are administered and awarded by the Rhodes Trust, which was established in 1902 under the terms and conditions of the will of Cecil John Rhodes, and funded by his estate under the administration of Nathan Rothschild.[12] Scholarships have been awarded to applicants annually since 1902 on the basis of academic achievement and strength of character. There have been more than 7,000 Rhodes Scholars since the inception of the Trust. More than 4,000 are still living.

死 亡した時点でセシル・ローズは世界最高の富豪だったという。多くの陰謀論サイトがセシル・ローズの富を引き継いだのはロスチャイルドだと言う。これは事実 かどうか不明だ。だが英語wikiを見る限り、ローズ奨学金の運用を委託されたのがロスチャイルドであるのは事実のようだ。