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ファッションにおける倒錯現象 2012.03.30
随
分、昔に読んだ話だが香水は何故、セクシーであるかの解説が面白かった。その科学記事によると男性用香水は男性性器特有の臭いを、女性向け香水は女性性器
特有の臭いを微量ふくんでいるのだと言う。そして、この微量の成分が異性に対し性的に働きかけるのだという。本当かどうかは知らないが、少なくとも合理的
な説明にはなっている。
今回の文章はファッションにおける倒錯現象を上の考え方にそって考察しようというものだ。まず女性の外観的な女性らしさの多くが服装などに依存している。これは事実だろう。だが同じことは男性にも言えるのでは無いだろうか?例えばスーツやネクタイである。
スー
ツを背広と考えては本質を見誤る。ここでの本質は、ズボン(パンツ)と上着がそろいの生地で同じ意匠で制作されている点にある。つまり上と下がそろってい
る。そろっているからスーツという。では服装の上と下をそろえることのどこが男性的なのか?トランプでは無いから、そろえなくても良いでは無いか?
結局、組織の規律を感じさせるからでは無いだろうか?つまり私の考えでは何らかの力を持つ組織は基本、男性により運用されるものであり、その中で服装にも組織的な規律が求められた、それが結果としてスーツという形で現れたと考えるのだ。
で
はネクタイの役割は何だろう?これはずばり男性性器をぼんやりと感じさせることでは無いだろうか?特にワイシャツの襟が両側に広がった状態でネクタイをし
めると男性性器に似てないこともない。ネクタイが男性性器を模したにしては長すぎるような気がする。ひょっとすると、そこには男性の見果てぬ夢とか願望と
か世界征服とかコンプレックスといった様々な思いがこめられているのかも知れない。
ファッションにおける倒錯と言えばトランスベスタイト(異性の服装をする人々)がいる。だが現実にはトランスベスタイトのほとんどは男性による女装であるように私は思う。それは、やはり女性の外患、いや外観における女性らしさの相当部分が服装に頼っているからだろう。
こ
こで忘れてはならないのは、近代から現代における女性ファッションの歴史は男性化の歴史だった点だ。つまり女性の服装がどんどん男性化(テーラード)して
いくのは世界的な巨大トレンドであり、誰もそこに疑いを持たないのだ。それ故にトランスベスタイトは基本、女装をする男性に限定されてしまう。
し
かし、それにしてもTV露出においてトランスベスタイトが多すぎるような気がする。それは実はTVを見る層が時間帯により主婦に限定されるからだろう。男
性が女性の服装をする=女性に媚びを売ると解釈できる。女性に媚びを売る男性が魅力的かどうかは不明だが、少なくとも主婦層は悪い気はしないだろう。ここ
ではTVの視聴層が女装する男性を助長している。
だが、本当に大きなファッション・トレンドは女性ファッションの男性化であり、一部の男性による女装では無いはずだ。悲しいことにTVは別に社会の本質を報道することで利益を上げている訳では無いのだ。
商業主義が女装する男性というトランスベスタイトを過剰に取り上げることを助長する。つまり女装する男性が視聴率やCM広告という形で利益につながるからTV露出が増えるというのが真実では無いだろうか?
再度、繰り返すが本当に大きなファッションにおけるトレンドは女性ファッションの男性化である。
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