しがらみとは何か?

引用

http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/94563/m0u/

しがらみ【▽柵/×笧】
  《動詞「しがら(柵)む」の連用形から》
1 水流をせき止めるために、川の中にくいを打ち並べて、それに木の枝や竹などを横に結びつけたもの。
2 引き留め、まとわりつくもの。じゃまをするもの。「世間の―」

引用終わり

私が小さい頃、実際にしがらみはあちこちにあった。そこで泳いだりした。自分の記憶をできるだけ正確に思い出すと

1.しがらみとは竹の小枝を針金でつなぎ流れないように重しをつけたものだ

2.その目的は川の流れを緩くすることにある

3.しがらみを川に数個、放り込むと上流から流れてくる枯れ葉が自然にたまる

4.全体にミニダムのような感じだ

5.特に田植え時期に、田んぼに水を引き込む点でしがらみがあると便利だった

6.深いところは3mくらいあった

7.当時は農薬をほとんど使用してなかったため小魚がたくさんいた

8.ここで泳ぐのは今で言えばドラゴン・ボールとワン・ピースを足したような体験だった

9.だが、その内に農家の農薬使用が激しくなり泳ぐのに適さなくなった

10.さらに子供の溺死が時々、あった

11.どこが管轄か知らないが(国土交通省?)、しがらみは撤去されコンクリート製のミニ河川ダムが作られた

私は上のように理解している。 つまり、しがらみは生活においてとても役に立つ便利な優れものだった。しかも、しがらみは竹を切ってきて針金で結ぶだけで作れた。撤去もまた可能だった。治水に役に立った。稲作において欠かす事ができなかった。

どうです?私は自分が子供のころ体験したしがらみを正確に記述してるつもりですが、世間が言うしがらみとはかけ離れた有益イメージを持ちませんか?

「江戸時代に針金があったのか?」と反論されるかも知れない。だが、しがらみのミソは、上流から流れてくる枯れ葉が竹のかごに絡め取られ、自然にミニダムができあがる点にある。従って、じょうぶな縄であれば十分、役に立っただろう。

では何故、しがらみという表現にここまで悪いイメージがついたのだろう?1つの可能性はメディアや出版業界の人々が基本的に都会人であり、本当のしがらみがどうやって運用されているか知らないというものだ。

しがらみという利水装置の存在すら知らないのではないかと私は思う。別に知らなくても良いけど、知らないのに日本語を歪めて使うなと私は言いたい。

追記

しがらみを設置するポイントは決まっており、そこには古い木製の杭が打ち込まれていた。大雨があると、しがらみが流れてしまうこともあったが、また竹の枝を切ってきて針金で結び投げ込んでいたというのが私の理解。