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経済はデフレ、言葉はインフレ 2012.10.03
引用
http://www.afrobossa.sakura.ne.jp/view/view495.html
外務省の作文を朗読した菅直人 2010.10.06
今、
国会での菅直人首相の答弁をきいた。最初のほうで「我が国と中国は一衣帯水の関係にあり」と言った。それを聞いただけで官僚、恐らくチャイナ・スクール、
の作文を読み上げているのがわかった。何故なら、一衣帯水とは揚子江などを間において接している国を表現する言葉だからだ。南北朝鮮が一衣帯水の関係にあ
る、これは正しい。だが、日本と中国の間にどれだけの距離があると思っているのだろうか?官僚の詐術もレベルが低下したなと私は苦笑いをした。そして菅直
人が官僚の作文を読み上げただけなのがよくわかった。
私が体験した例だとコンゴ共和国とコンゴ人民民主共和国(旧ザイール)はコンゴ河をへだてて存在する。しかも首都が対峙している。キンシャサとブラザビルである。こういう地理的関係を一衣帯水と言うのだ(笑)。
ちなみにコンゴ河は巨大であり、普通の船では渡れないのでフェリーが定期就航していた。
これから日本と中国は一衣帯水と聞いたら外務省の作文と考える習慣を身につけたいものです。
引用終わり
鳩
山由紀夫、菅直人という民主党出身の前総理をどう評価するかは別にして、この二人が総理であった頃、「日本と中国は一衣帯水の関係にある」という答弁を国
会で良く聴いた。今は聴かれない。ならば日本と中国の関係が悪化している現事態の日本側責任者は野田佳彦氏なのだろう。
私は「日本と中国
は一衣帯水の関係にある」という表現をずっと批判してきた。何故なら、自分の文章で指摘したように一衣帯水とは大きな河を隔てて国が接している状況を指す
言葉だからだ。つまり日本と中国の関係は決して一衣帯水ではない。それをごまかす為に難しい用語を使用して、国民を騙す意図が見えるので私は批判してい
る。漢字の読み間違え、ホッケを焼くか煮るかとは訳が違う。国民を、難しい言葉でだまそうという悪意が存在する。
現実を見るが良い。今、日本企業が中国に設置した工場が破壊され、在中日本人が暴行を受けている。もし、日本と中国が歴史的に一衣帯水の関係にあるなら、こうした齟齬がおきようが無い。
経済はデフレだが、日本語は恐ろしい勢いでインフレをおこしている。嘘だと思うなら2月頃の新聞を図書館に行き、見ると良い。半年前だ。社説に何が書かれているか?
「消費税増税とTPPは喫緊の課題だ、バスに乗り遅れるな、後戻りは許されない、アジアの成長を取り込め、自民党は責任野党としての自覚を持て」
冗
談ではなく、こう書かれている。だが何故、消費税増税が喫緊の課題であるかは一度も説明されてない。喫緊の課題とは「すぐに取り組まねばならない緊急度が
ある」という意味だ。他方で、日本の国家予算を執行可能にする特例公債法案は未だに国会議決されていない。こちらは喫緊の課題では無いらしい。これは非常
に奇妙な話だ。
私は鳩山や菅総理が良かったとは言ってない。だが現実に日本と中国の関係が悪化したのは野田氏が総理になってからだ。ちょっと待ってほしい、軍靴の音が聞こえる。我々は本当に中国との戦争を望んでいるのだろうか?なーに、かえって免疫がつく。
こ
こには恐ろしい言葉のインフレが起きている。ハイパーインフレと言っても良いだろう。そうした例として私の頭に最初に浮かぶのは2010年9月15日読売
新聞朝刊1面署名記事である。この署名記事において「鳩山民主党が与党になった時、我々は明治維新の再来と思い喜んだ」と書かれていた。
さて、皆さんにお聞きしたい。
鳩山民主党が日本の与党になったことは明治維新に相当する快挙だとアナタは考えますか?
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