味の素バッシング
2012.10.16

ま ず自分の体験を話そう。2ヶ月ほど前だ、3時間かけてカレー・ライスを作った。ところが、その日は大変に暑かったために誰もカレーを食べなかった。次の 日、昼飯に食べようと思って鍋を空けた私は驚いた。すでに腐っているのだ。表面に膜ができている。その膜にカビがついている。わずか10時間でカレーライ スは食べられなくなった。仕方ないので私はカレーを捨てた。

しかしカレーを捨てるのは相当な作業である。全部、流していると切りが無いので、ある程度は生ゴミの袋に入れる。だがカレーは脂をたくさん含んでおり、鍋を洗うのに時間がかかる。そして下水道的に非常に良くない。こうした事実はカレーを作らない人にはわからない。

そ の時、私は思ったのだが、簡単な保存料があれば、それを入れることができた。次の日、カレーを捨てずに食べることができた。それは身体に悪いかも知れな い。最悪、発ガン性かも知れない。だが3時間かけて作ったカレーを食べもせずに捨てるのも馬鹿げている。加熱すれば良いのは確かだ。だがカレーのような ルーは焦げ付くために加熱しにくい。塩を入れれば持つ。だが味が変わる。ここでは、あまり選択肢が無い。

実際、日本の夏の暑さはアフリカ 並みで多くの調味料が腐る。例えば、ミツカンやヤマキの鰹めんつゆが腐った。食卓の上に3日、おくだけで臭いが変わった。鼻をつく臭いを嗅いだだけで食べ られないのがわかった。ここで私は不思議な事に気が付いた。食卓には1ヶ月くらいケチャップが出しっぱなしになっている。だが、ケチャップやマヨネーズの 味には、ほとんど変わりが無いのだ。

ということは

1.ケチャップやマヨネーズには膨大な保存料が使用されている

2.ないしは塩分が多く腐りにくい

のどちらかである。

例により前置きが長くなった。ここでは味の素に対し過去、行われたバッシングについて書いてみたい。昔、大変な味の素叩きが行われたことをみなさん覚えておられるだろうか?

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%BE%E5%91%B3%E8%AA%BF%E5%91%B3%E6%96%99

うま味調味料(うまみちょうみりょう)とは、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸など、うま味(旨味)の元になる物質を精製した調味料。近年は、加工食品における原材料名で「アミノ酸等」と表記されることが多い。

概要

1970 年代ごろまでは、「化学調味料」(かがくちょうみりょう)と呼ばれていた(詳細は後述)。初のうま味調味料商品はグルタミン酸ナトリウムを主成分とした 「味の素」である。うま味調味料は、ナトリウムと結合した結晶状の粉末として供給されることがほとんどである。塩や砂糖のように汁に溶かすという使い方が ほとんどであるが、食品や料理に直接かけて使用することもある。

天然うま味調味料など、かつての「化学調味料」と差別化した、食材を利用した調味料も多い。


問題点

食 べ物は化学的調味料で味付けせず自然なうま味を大切にするべきだという意見は、戦前の「味の素」発売当時から存在し、手軽にうま味強化が可能であるために 味覚が麻痺するのでは、と危惧する意見も見られた。1980年代、グルメ漫画『美味しんぼ』がうま味調味料を否定したことなどから、家庭用調味料としての 消費に鈍化が見られた。

極端な用量の事例では、1970年代に加工食品の増量剤として40%超の割合で使用して健康被害を起こした例がある。

アメリカ合衆国では、ベビーフードへの使用を禁止している。グルタミン酸ナトリウムや味の素の項も参照のこと。


 「化学調味料」と「うま味調味料」

「化 学調味料」という呼称は、昭和30年代にNHKが商標を放送内で扱うことを回避する目的で(「味の素」が商標であるため)使用したのが最初といわれてい る。業界団体である日本うま味調味料協会自身、1960年代後半から1985年(昭和60年)まで「日本化学調味料工業協会」と名乗っていた。

し かし1980年代、グルメブームにおいて「化学調味料未使用」と謳う店が増える中、現在の日本うま味調味料協会はその負のイメージの転換を図るため「うま 味調味料」という語を造り、その使用を提唱した。協会はこの理由として、味覚としてのうま味が世界的に認められたこと、現在は天然原料による発酵法で製造 されているため「化学」という語がもはや製品の特性を正確に表していないこと、「化学調味料」よりも「うま味調味料」とした方が、「料理にうま味を付与す る」という製品の特性を良く表す、などを挙げている。

引用終わり

私は別に味の素のファンではない。ほとんど使用しない。だがオデンなどを作っていて「何か味が足りない、かと言って醤油では濃すぎる」と思うときにヤマキ鰹だしの粉末を入れる。そして鰹だしには味の素相当の成分が含まれている。それがオデンの味を微妙に改善する。

ヤマキのホームページ

http://www.yamaki.co.jp/catalog/dashi_moto.html

ちゃんと味の素社の広告が入っている。

過去において、そして現在でも中華料理を中心に味の素が濫用された。特に東南アジアがひどいようだ。だが、それは食習慣として問題なのであり、味の素が問題じゃないだろうというのが私の意見だ。特に真夏、食卓の上に1ヶ月放置しても腐らないケチャップのほうが不気味だ。

ここで味の素批判者が持ち出すのは「天然のグルタミン酸・ナトリウムと合成したグルタミン酸・ナトリウムは異なる物質である」という意見である。

引用

生体内に存在するグルタミン酸は、他のアミノ酸と化合して、タンパク質の一部として存在するのですが、これを「だし」として利用するために、干したり、煮出したり、いろいろな抽出法があるわけです。昆布などは遊離グルタミン酸なので、比較的簡単にだしが出ます。

一方、いわゆる「味の素」「化学調味料」とはL−グルタミン酸ナトリウムと呼ばれ、これは「金属元素ナトリウムの化合物」として人工的に作られた物質で、自然界に存在するグルタミン酸とは、似て非なるものです。

引用終わり
(情報元は検索してください)

これは本当だろうか?この関連で私が思い出すのはサプリとして売られているビタミンCである。下のブログが問題提起をしている。

引用

http://yoshibero.at.webry.info/200804/article_4.html

さて、本書では、ホンモノの食品はいったいどこで食べられるのかという疑問から、ホンモノの食品を探し出し、実際に食べ、そのためにはどのくらい費用がかかるかをレポートしています。

著者によると、化学合成されたビタミンCは「ホンモノではない」そうです。言い切っています!化学合成されたL-アスコルビン酸はビタミンCではないらしい。どうやらレモンなどに含まれるビタミンCがホンモノらしい。

清涼飲料水などにレモン○個分のビタミンCとか書いてあるのは、化学合成のL-アスコルビン酸であってホンモノではない、と断じます。偽物のビタミンCを入れておきながらホンモノらしく装うのはけしからんということらしい。

L- アスコルビン酸は天然ビタミンCではない、といいながらも、(L-アスコルビン酸と天然ビタミンCは)「組成はまったく同じだが、合成ビタミンCの方は有 害な活性酸素を出すという指摘もある。つまり(L-アスコルビン酸は)ビタミンCとしては有効に機能するが、一方で身体に悪い作用を及ぼす可能性もあるわ けだ」としています。

著者はL-アスコルビン酸と天然ビタミンCが同じ「組成」であることは理解しておられるらしい。ただし、この「組 成」がクセ者で、おそらく化学的な構造が同じだという意味だと思います。もしそうだとすると、化学的な構造は同じなのに、一方は身体にとってよいがもう一 方は身体にとって悪影響を及ぼすと考えていることになります。その根拠は何なんだろう?

引用終わり

今、世界のビタミンCを製造しているのは中国である。原材料はジャガイモらしい。その話を薬剤師から聞いたことがある。

皆さんはビタミンCの原末(げんまつ)をご存知だろうか?純粋なビタミンCの粉末だ。日本では岩城が製造している。

http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%96%AC%E5%B1%80%E6%96%B9
-%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3C-%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%B3%E3
%83%AB%E3%83%93%E3%83%B3%E9%85%B8%E5%8E%9F%E6%9C%AB-200g-%EF%BC%88%E5%
B2%A9%E5%9F%8E%E8%A3%BD%E8%96%AC%EF%BC%89/dp/B0014EKNE4

日本薬局方 ビタミンC アスコルビン酸原末 200g (岩城製薬)

ある時、薬局でこのビタミンCの原末を買おうとしたら薬剤師が話しかけてきた。

「あ なた、ビタミンCを今、国内で作ってる会社は2社しかない。どこか知ってますか?」から始まり延々とビタミンCの解説をしてくれた。よほど暇だったのだろ う。彼が「ビタミンCの原材料は何か知ってます?」と言うので知らないと答えると「ジャガイモですよ」と彼は言った。言われてみるとビタミンCの原末は片 栗粉そっくりだった。片栗粉もジャガイモから作られる。

ここでの私の意見は「味の素が天然ではなく合成された物質であることを問題にする ならサプリとして売られているビタミンCを問題にしたらどう何だ?」というものだ。何故なら、上のブログが指摘しているように市販のビタミンCは合成物 だ。しかも、ほとんどが中国で製造されている。

私は味の素が良いとはけっして言ってない。だが味の素が効果を出す料理が実際にあるのだから問題にする気は無い。同様にビタミンCが合成であることが、それほど大きな問題とも思えない。ただ吸収率が違う可能性はある。

つまり化学合成したから良いとも悪いとも言えないというのが私の主張だ。