何故、日本はダンピングができないのか?
2012.11.23

http://e.his-j.com/shop/air/voyage/02A_10/1200202985-LAX

上 の大韓航空料金はひどいと思いませんか?成田とLA(ロス・アンジェルス)往復航空料金が1万8千円。完璧なダンピングでは?私の個人的な感想/意見にな るのですが、日本航空や全日空がこういうレベルの安売り料金を提示したことは過去、一度も無かった。で、何故、日本航空や全日空はダンピングができないの かというのが今回の話のテーマです。

さて、十数年前の話になります。私は和英翻訳者として生活していました。その頃、手がけた仕事の1つ に日米指導者会議(US-Japan Leadership Council)というのがありました。恐らく、皆さんは名前を聞いたことが無いと思います。ですが読売新聞は第2総合面(要するに1面の裏)で小さく記 事にしてました。秘密会議では無いと思います。

この会議は一体、何なのか?未だにわかりません。ただ、会議の発起人に京セラの稲盛氏がいたこと、日本での会議開催地が京都であったこと、から京セラ系の会議だと思います。今、思い出せる範囲で会議出席者を書くと

アメリカ

ジミー・カーター(前大統領)
ジェラルド・フォード(前大統領)

日本側

海部俊樹(元総理)
細川護煕(元総理)

こうした面々が京都に集まり、親睦会を開いたのです。これは事実であり、新聞でキチンと報道されました。たまたま、この会議資料の和文英訳の一部を引き受けました。実際にやった事は、飛行機のチケット手配くらいで会議の中身は一切、知りません。

ただチケット手配とは言え、アメリカ前大統領と日本の前総理が出席する会議の翻訳の仕事がそれなりに面白かったのは事実です。で、ここでは航空チケットの話限定で書きます。何故なら、それ以上のことは知らないからです。

アメリカ側会議出席者のチケット手配を私はやったのですが、大変に困ったことになりました。それは相手が「そんな大金を航空チケットに払うならオレの口座に現金を振り込んでくれ。世界一周チケットを買って、日本の後、欧州によってアメリカに帰る」と言われたのです。

こっ ちは事務的作業をやってたので何が何でも、こちらがチケットを手配して相手に送りつける必要があったのですが、日本で買う航空チケットとアメリカで買う航 空チケットには巨大な差額が存在したのです。例えば、世界一周チケットがそうでした。要するにアメリカが出発地なら相当に無理な料金設定が為されていた。 ところが日本出発だとそれができなかった。何故、できないんでしょう?ここに私の大きな疑問があります。

アジアだからできない訳では無い んです。実際、大韓航空は一年中、安売りチケットを売ってました。つまり日本の航空行政には「国際的な縛り」がかけられており安売りができなくなっている のです。それを監視しているのは誰か?取りあえずIATA(国際旅行連盟)あたりではないかと思います。

しかしです、アメリカン、ユナイ テッド、デルタなどのアメリカの航空会社は普通に安売りチケットを販売していたのです。これは奇妙だと思いませんか?これは何かにソックリだ。そうだ、通 貨先物取引とかオプション取引に良く似ている。ドル円の通貨オプションは2012年の現在でも米系証券会社に口座を作らないと取引できない。何故、野村や 大和に口座を持っていても取引できないのだろう?

日米指導者会議というあまり知られてない会議が開催されてきたという事実は別にして、何故、日本の航空行政はここまで縛られるのでしょう?逆に大韓航空は一年中ダンピングをやってもIATAに提訴されない。何故、何でしょう?

ここに巨大な国際的な歪みが存在する、私に言えることはそれだけです。