根拠無き熱狂vs根拠無き絶望
2013.03.30

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%
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1996 年にグリーンスパンはクリントン大統領から3期目のFRB議長として再任された。大統領選挙でクリントン大統領が再選を果たした後の12月に株式市場が高 騰し、1年で26%上昇していた為、日本のバブル崩壊から教訓を得ていた財務省やFRBは危惧を抱いていた。グリーンスパンはスピーチで「根拠無き熱狂」 という言葉を使用して株式市場に疑問を提示した。1999年5月の上院銀行委員会では、「金(ゴールド)の、売却はいたしません。ゴールドは究極の通貨だ からです」と述べている。2000年にはクリントン大統領に4期目の再任の指名を受けた。

引用終わり

根拠無き熱狂の反対側に「根拠無き絶望」を抱く国があるはずだ。これは単純な二元論かも知れない。だが世の中の人は男でなければ女なのだ(医学的なフタナリは除く)。

で、 世界を見渡してもアメリカのバブル(資金流入)を支えるほどの資金流出を行える国は日本しかないのだ。つまり根拠無き熱狂を支えたのは日本において行われ たカルト「国家破産教」である。そう考えないと説明できないでは無いか?それともFRBがドルを刷りまくったのか?その割には円が買われてない。

つまり根本的な部分でおかしいのだ。世界でインフレ無しに発行できる通貨総量は限定されている。もしアメリカにお金が集まっているなら

1.アメリカ自身がドルを刷った
2.世界からお金がドルに流入した

この、どちらかだ。

ここでの私の大きな疑問は

「日本の国家破産論は結局、欧米のバブル=日本からの資金流入を続けたい勢力が行ったのではないのか?」

というものである。興味ある人は、「未達」の作者、幸田真音氏がどういう職歴を持っているかを調べると良いだろう。

つまり、根本的な部分でおかしいのだ。欧米がバブルで沸くなら世界2位の経済をほこる日本もバブルに沸くべきだ。だが実際におきたことは真逆だ。それが意味するところは

「世界における信用発行残高は有限である」

という単純な真実だ。つまり日本からお金が逃げ出すほど欧米がバブルになったのだ。

2002年頃、ノーベル経済学賞を受けたポール・クルーグマンがニューヨーク・タイムズ(NYT)において下のように書いていた。

日本の財政破綻は避けられない、その時に壮大な日本からアメリカへの資本逃避がおきるだろう。恐らくアメリカの土地と株式は爆発的な上昇をするだろう。我々はこの上昇リスクに備えているのだろうか?

こ の記事を読んだ私は怒り、NYT宛に反論を書いた。現実にどっちがおきたのか?今、日本でおきている株式と国債の同時上昇こそ、欧米からの資本逃避がもた らす「根拠無き熱狂」では無いのか?つまりクルーグマンの主張は正反対が真実であり、日本が欧米からの資本逃避による「根拠無き熱狂」に備えるべきだっ た、というのが私の意見である。

世の中に真実が見えてる人はたくさんいる。そうした人々がポジション・トークとして「あえて反対のことを主張する」。これくらいは理解したいものだ。