バブルが日本の中間層を消した
2013.04.07

引用

http://ganko-oyaji.main.jp/makenai.htm

大 きく下がっている底値近辺で買えば99%勝てますが、大きく上がっている時に買うと、そのまま株式市場が上昇し続けてくれれば勝てますが、下落に転じた時 には『大きな損』が発生します。最悪のケースでは『塩漬け銘柄』ができてしまいます。問題なのは理解できていても、実際には実行できないことです。

現 実には、個人投資家の90%以上が株式投資で負けています。1980年代後半のバブル期(日経平均が12,000円から39,000 円まで暴騰した時期)でさえ、信用取引をしている人の90%以上の人が負けていましたが、この敗因の最大の要因は『上がっている最中に買っているから』で す。

引用終わり

上の主張は興味深い。あのバブル期ですら、個人投資家は負けていたのだと言う。そして私の印象もその通りだった。

あ る日、朝日新聞系列会社の人が来て、自分がどうやって株で勝っているかを喋ると、数人の社員が彼を取り囲んだ。「どうやったら株で利益が出るのかを教えて くれ」と彼らは言った。これはひどい、社内で株をやり含み損を抱えている人が一辺にわかってしまった。なお当時、私は株をやってなかったので、この輪に加 わる必要が無かった。

ここで確実に言えるのは個人は意味不明な株価変動に弱い、である。つまりボラティリティー・ヘッジをするのは個人投資家には荷が重いということである。

思い返してみると、バブル期に東京の地価はウナギのぼりに上がった。だが、東京で不動産を持っていた人は本当にバブルで得をしたのだろうか?

1.バブル期、(含み益として)資産価格が上昇した人はたくさんいた
2.だが実際に不動産を手放した人は少なかった
3.不動産を手放す人が少ないが為に(東京の)不動産価格はさらに上昇した
4.バブル崩壊以降、含み益はあっというまに消え去った
5.だが固定資産税や相続税の形で支払った税金は戻ってこない
6.みちろん身分不相応に行った贅沢が返ってくる事はない

つまり私の意見では、個人は株であれ不動産であれ、激しく動くことに対応できない。金融用語で言うとボラティリティー・ヘッジができない。結果として、激しい動きがある度に中間層が減少したと思われる。

で、何故、個人は大きく上昇する相場でも負けることが多いのか?これはボラティリティー・ヘッジという概念自体が相当に高度な金融工学の考え方であり、ボラティリティー・ヘッジができる人はすでに庶民では無いからだ。

これは必ずしも日本に限ったことではなく、世界において中間層が消えてる理由は

意味不明なボラティリティーが日々、おきており庶民は対応することができず、右往左往し一部の運の良い人を除いて、損失を被るから

ではないだろうか?(←自己紹介、乙)

追記

TVを見ているとアナウンサーやパーソナリティーが「我々、庶民は」と言う。いつから年収1500万円超が庶民になったのか?ここでの正しい日本語表現は

あなた達庶民は

ではないだろうか?TV局は最低限の日本語使い方を知ってるべきだろう。