楽曲の価値
2013.04.24

現在、私は1つの楽曲を著作権こみで5万円(から)で売り出している。これはダンピングなのだろうか?

まず、具体的な曲を聴いてみよう:

http://www.afrobossa.sakura.ne.jp/mp3/twilite001.mp3

私はこういう曲が好きだ。実際に日常でも聴いている。だが、この曲が仮定の話としてヒットしたとしよう。

1.ヒットと言っても所詮スムーズ・ジャズなので売り上げは僅かだ
2.今は4月だが5月にヒットがあったとしても、そこからバンドを組んで録音に入ると発売は9月以降になる
3.録音作業をやるだけの体力があるかすら疑わしいのにツアーなどできる訳がない
4.つまり上の楽曲が例え来月、ヒットしても私は利益を上げられない
5.他方でDJのかたにしてみれば、1曲5万円なら「秘密の楽曲」として保有しても悪くない
6.つまり竹本はダンピングをする気は全く無いのだが、現実として楽曲の利用方法がない
7.他方で、自分の今の生活における最大の喜びは音楽制作活動なので、楽曲はこれから数年にわたり配布されるだろう

私が何を言ってるかご理解いただけただろうか?もはや楽曲自体は価値を持たなくなっているのだ。楽曲をヒットさせ、ライブを行い、ラジオ局のDJをやり、本を出すという

マルチ・パーソナリティーの部分にうまみがある

のだ。他方で、使い道が無い楽曲を死蔵する理由がない。これも真実だ。

かつてアントニオ・カルロス・ジョビンはこう言った:

「私が書いた曲は全て自分の子供達だ。全てを世の中に出したい」

誰が、この作曲家の正直な気持ちに反論できるだろう?