郵便配達員は何故3回ベルを鳴らすのか?
2013.05.08

今、窓を開け放った状態で文章を書いている。隣家の豊かな庭が美しい。時々、野良猫がまぐわいなどをしている。これはこれで春の風情であろう。私も猫に生まれれば良かった、いや愚痴は止めよう、こぼすまい・・・

さて1時間ほど前に郵便配達員が来て、短くベル/ブザーを鳴らし、すぐに郵便物を箱に押し込み立ち去った。私はずっと、この作業を見ていて奇妙な感情を持った。何故なら、その家には誰も住んでないからだ・・・

元々は80歳代後半の老夫婦が住んでいた。だが二人とも数年前に亡くなり、今は子供達が管理している。だが居住者はいない。ブザーを押したところで誰も出る訳がない。

ここで不審なのは郵便配達員である。彼が空き家であることを知らない訳がない。意外と葬式に参列したというのもありうる話だ。何しろ、ここはド田舎だ。ここには奇妙な論理が交錯している:

1.郵便配達員にして見れば、空き家であるかどうかは関係ない。(みなし公務員としての)職務規程に従い、ベルを3回鳴らし、15秒たっても反応が無ければ不在と見なし、郵便物を箱に入れれば職務完了だ

2. 他方で郵便を出す方だが、ほとんどがDMではないのだろうか?何らかの督促状ならすでに話がついてるはずだ。そしてDMを出すほうにしてみれば相手が「存 在するかどうか」は大きな問題ではない。何故ならDM費用が安い上にリストを縮小することに対する組織的な圧力が働くからだ

3.家族にしてみれば、週に一回、郵便箱を見れば良いだけなので「どうでも良い」

これが真相なのではないだろうか?つまり関係する三者が全て勝者となるwin-winの関係である。

しかし、全ての人が勝つということはありえない。誰かが費用を負担しているはずだ、そう考えて思いついた。

ここでの費用を負担しているのは国民であり私でありアナタである。ちょっと怖いと思いませんか?