アベノミクスは円キャリー・トレードである
2013.07.07

引用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%8
3%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9

ア ベノミクスとは、自由民主党の政治家・安倍晋三が第2次安倍内閣において掲げた、一連の経済政策に対して与えられた通称。安倍とエコノミックスを合わせた 造語。2012年11月から多用され始めた言葉であるが、「アベノミクス」という呼称自体は2006年時点で第1次安倍内閣の中川秀直自由民主党幹事長が 使用した例が確認されている。

引用終わり

最初、アベノミクスという言葉を聞いた時、私はレーガン大統領が採用したレーガノミクスを思い出した。要は新自由主義である。

言葉の響きからしてハイカラで異国の発想のように思える。そしてイエール大学浜田教授がアベノミクスを絶賛した。

現在の時点までで何がおきたか?

1.為替が円安になった

2.日経平均をドル建てで取引する外国人投資家が日経平均を買った。何故ならドル建てでは値下がりしたからだ。

3.日銀総裁が替わり、従来の日銀がやらなかった長期国債の買い切りなどの金融緩和策を行った

4.参議院選挙後、国土強靱化など3本目の矢が放たれると言われる

ここでの私の仮説は

1.アベノミクスの目的は円キャリー・トレードの復活である

2.何故、円キャリーが今、必要とされるのか?

3.FRBが出口戦略という形で金融緩和から脱却しようとしているからだ

4.FRBの出口戦略は当然ながら、市場に出回るドルが減少することを意味する

5.ここで日銀に金融緩和を行わせ、円キャリー・トレードを行うことで信用収縮を緩和できる

6.MUFGがゴールドマン・サックスに100億円貸し付けたとする

7.MUFGに取り、この100億円を他の誰かに貸し付けることはできない=日本の流動性減少

8.他方で、MUFGから100億円借りたGSにしてみれば通貨市場で円を売り、調達したドルを自由に使用できる

9.そこでのドルはFRBが印刷したドルではなく、世界中で外貨準備などの形で保有されているドルが市場に出てきたということなのだろう

10.円キャリー・トレードは日本にとり利点は無い。だが、国内にお金を借りようという顧客がいなければ銀行は行うだろう

11.円キャリーは低金利通貨である円を売り、比較的高金利通貨であるドルを買うことなので、当然ながら円安になる

12.結果、韓国のように日本と輸出産業が競合している国は衰退する

13.現在、アメリカは米軍に十分な予算をつけられなくなっている

14.この肩代わりととして日本の自衛隊の日本軍昇格と国際治安維持活動の担当が期待されている(のだろう)

もしアベノミクスは円キャリー・トレードをおこすのが目的なら、もはや国土強靱など財政政策を取る理由がない。つまりアベノミクスはもう終わったのだ。

現状、大きな円キャリーがおきてるという認識はない。むしろ黒田日銀追加緩和の分は民間銀行により日銀の当座預金口座にブタ積みされているのだろう。だがFRBの出口戦略もまだ始まってないのだ。

なお、これは1つの仮説であり、

アベノミクスは円キャリー・トレードによるアメリカ救済

であると私は決めつけてはいない。

逆に見ると、これまではドル・キャリー取引が行われ、お金が中国やブラジルなど新興国に流入していた。だが、米国債利回りの上昇とともに明白にドルはキャリー通貨としてふさわしくない状態になった。結果として今、新興国危機がおきている。